4月25日、日本スケート連盟が2019年度の強化選手を発表した。フィギュアスケートでは昨年度、4年ぶりに復帰し、全日本選手権で2位となった高橋大輔選手が特別強化選手に。女子では、全日本選手権で15位に終わった本田真凜選手が強化選手から外れることになった。
「強化選手とは毎年、前シーズンの実績などをもとに日本スケート連盟が一定の基準を満たした選手を選抜するもので、特別強化選手と強化選手A、強化選手Bの3つのグループがあります。特別強化選手は前シーズンの全日本選手権で3位以内、同等のシーズンベストを持つ選手から選ばれ、通常はGPシリーズに2戦派遣されます。全日本選手権で振るわなかった本田選手が外されるのは仕方ありません。注目はやはり4年ぶりに選ばれた高橋大輔選手ですね」(スポーツライター)
高橋選手は、全日本選手権2位の好成績を残したことによる当然の選出ではあるが、本人は来季も国内戦中心の試合になると思うと語っている。スケート連盟もその点については高橋選手とコーチと協議するとしている。世界中のフィギュア関係者が、高橋選手が来季の国際試合に出るかどうか大いに注目しているというわけだ。
今回の選考で、注目を集めている選手がほかにもいる。細田采花選手だ。
細田選手は、宮原知子選手、紀平梨花選手らと同じ濱田美栄コーチの門下である、関西大学のスケート部出身だ。2016‐2017年の全日本選手権で引退をするはずだったのだが、大学四年の夏にトリプルアクセルをものにし、最後のつもりで出場した全日本選手権で15位となり、現役続行を決めたという大器晩成型の選手だ。2018‐2019年の全日本選手権では堂々の8位となり、来季も選手を続行すると表明していた。
「細田選手は、海外のスケート専門誌の記者から高い評価を受けていて、来季の現役続行を表明した時にも、海外の専門誌から取材を受けています。24歳と遅咲きではありますが、昨年の全日本選手権では3本のトリプルアクセルを跳ぶという快挙を成し遂げていますし、来シーズンどこまで進化できるか、興味深い選手ですね」(前出・スポーツライター)
10代のロシア選手の躍進が話題のフィギュア界だが、24歳の新人も負けずに大きく飛躍し、活躍してくれることを期待したい。
(芝公子)