大人が視聴して心が安らぎ、「出てくる人が全員いい人」と毎週泣かせてくれたドラマ「きのう何食べた?」(テレビ東京系)が6月28日深夜に最終回を迎えた。
西島秀俊演じる弁護士のシロさんは、内野聖陽演じる美容師のケンジとは違い、これまで自分が同性好きであることを周囲に隠し続け、新宿二丁目の飲食店以外でケンジとそろって食事をすることさえ回避してきた。また、ケンジは情が深いだけに惚れやすく、自分と別れても3カ月後には新しい恋人を作るだろうなどと考えていた。
ところが最終回で心情に変化が。正月には両親の住む実家にケンジと連れ立ち、その帰り道でうれしさのあまり「ここで死んでもいい」とボロ泣きするケンジに、シロさんはそんなことは言うなとたしなめた後、「食いモンは脂と糖分控えてさ、薄味にして、腹八分目で、長生きしような、俺たち」とまるでプロポーズ。シロさんはケンジの肩を抱き寄せ夜道を歩いたのだ。さらに別日には、ケンジがずっと行きたがっていた地元のかわいいカフェに2人で入店。1個のスコーンを仲よく半分こ。店内にいた女性客から注目を浴びても笑顔のまま。帰宅後にはケンジに髪を切ってもらいながら「お前が幸せ感じるのなら、これからカフェぐらい何度でも付き合うよ」と言ったところで、シロさんは感極まったケンジから2度にわたりバックハグを受けることに。
「視聴者が胸を鷲づかみにされて当然の最終回と言えるでしょう。シロさんはこれまでの殻を破りケンジのほうへと1歩踏み出し、2人の絆は今まで以上に深まりましたからね。ツイッター上では『シロさんの愛の告白サイコー!』『自分もケンジになった気分で聞いちゃった』『西島秀俊を好きになってしまいました』など、これまでしばしば聞こえていた批判の声が、今回ばかりは見当たらないようです」(女性誌記者)
男性同士の恋愛関係を描いたドラマのようでいて、「生きるとは何か」「家族とは何か」「優しさとは何か」を考えさせられる仕上がりになっていた「何食べ」。続編が待たれるばかりだ。