サンダルは通気性がよいし、靴下で蒸れることもないからニオイは気にならない……なんてことはないようです。
制汗デオドラントなどの商品開発・販売などを手がけるシービック社が、2016年に首都圏在住で東京23区の職場に通勤している20~30代女性104名を対象に実施した調査によると、約56%の人が「サンダルを履いていても自分の足のニオイが気になる」と感じていることが分かっています。この結果をみると、夏のサンダルスタイルの日にこそ、おでかけ前の「朝の足汗ケア」を徹底したいものですね。
ニオイ研究の第一人者である五味クリニックの五味常明院長は、人が発汗するケースには、体温を調節するためにかく“温熱性発汗”だけではなく、ストレスを感じることで起こる“精神性発汗”もあり、サンダルを履くと足汗が出やすくなって、それがニオイに変わりやすいと指摘します。というのも、サンダルは足全体をしっかり支えることができず、バランスが取りにくかったりヒールによってサンダル内で足が前にすべってつま先で踏ん張ったりと、足にストレスがかかりやすいから。他にも、歩いている間、常にこうした緊張状態が続くと、大量に汗(精神性発汗)をかいてしまうこともあるようです。
また、汗だけではそこまでニオイが気にならない場合でも、足にかいた汗をそのまま放置することで、皮膚常在菌によって分解され、ニオイを発するそう。そのため、汗をかいたらそのままにせず、気になるニオイになる前に対処することが大切というわけですね。
発汗しないためには、安定感のあるサンダルを選んだり、足が緊張しにくいサンダルを選んだり、サンダルを履かないようにしたりという選択肢もありますが、五味院長によると、どうしても発汗を免れない場合は汗をこまめに拭くようにするだけでなく、「制汗剤」を上手に活用するのもいいようです。
夏に大活躍するサンダル。足元のおしゃれにはニオイ対策も重要ですから、ここで紹介したような爽やかに夏を過ごす工夫をぜひ取り入れてみてください。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)