作家・ミュージシャンの辻仁成が3月6日、「Mr.サンデー」(フジテレビ系)にゲスト出演し、いま話題になっている保育園問題についてコメントした。その辻はフランスの子育て事情について、「幼稚園入るのは確かに大変なんですけど、小中高無料なんですよ」と語ったが、この発言に疑問を呈するのはフランス在住経験のある女性ライターだ。
「え、フランスの幼稚園って公立なら希望者は全員入れますよ? 辻さんは2歳までの子供が入る保育園と勘違いしているんじゃないでしょうか。保育園では日本と同じように、希望しても入園できないという問題があり、保育ママを雇う家庭は珍しくありません」
フランス在住なのに現地事情に関する知識がいい加減なことは、「『ドラえもん』はフランスでは放送禁止」という発言で知れ渡ったところ。しかも今回の発言にはほかにも問題があると感じると指摘するのは前出の女性ライターだ。
「たしかにフランスの子育て事情には日本より優れた面もありますが、幼稚園ではお迎えの時間を過ぎると子供が警察に連れていかれるという日本では考えられない対応もあります。また12歳までは安全確保のため送り迎えが親の義務となっており、家庭の負担は小さくありません。フランス在住ならそういう面まで触れてほしかったですね」
そんな辻は番組にて「フランスに住んでいる僕からすると」と前置きしていた。
上から目線で日本の事情を批判するのは結構だが、肝心のフランス現地事情に関する知識がいい加減なのは、お粗末と言わざるを得ないだろう。
(金田麻有)