森保一監督も期待!“歴代最高ペース”でゴール量産中のFW上田綺世が目指す「世界で通用する9番」
驚異的なペースで得点を重ねるフェイエノールトFW上田綺世について、サッカー日本代表の森保一監督がコメントした。ヨーロッパで日本人ストライカーがなかなか結果を出せてこなかったジンクスを打ち破ってほしいと語っている。
上田はオランダリーグ第9節のヘラクレス戦でハットトリックを決め、今季9試合で11ゴールをあげる活躍を披露。得点ランキングでも2位以下を大きく突き放す首位を独走しており、27歳でキャリア絶頂期に突入したと評価されている。
そんな上田に関して、10月25日開催のJ1第35節・FC東京vsファジアーノ岡山を視察していた森保監督は、同試合後の取材で「もう嬉しい限りです。ヨーロッパの舞台で、オランダリーグで得点王を目指してこれからも得点を量産してほしいと思います」とコメント。
2019年の代表初出場以来、その成長を見守ってきた森保監督だが、「攻撃の部分の精度も上がってると思いますし、守備の部分も貢献できるということで、監督からの信頼も厚いんだろうなと。本人もさらに自信をもって良いプレーができているのかなと思います」と、攻守の献身性を評価した。続けて「これまでの歴史の中で、9番のストライカーとしてはなかなか日本人選手は認めてもらえていないところがあると思う。彼を始め、日本人ストライカーは得点という結果を示して、ストライカーとしても世界のトップの舞台で通用するんだという世界での認識をもっと覆していってほしいと思います」と述べ、“ワールドクラスの9番”へ成り上がることを期待した。
「これまでの海外組といえば、ローマやパルマで活躍した中田英寿や、ドルトムントの香川真司、ミランの本田圭佑など、中盤の選手が多く、9番タイプの点取り屋でインパクトを残したのはハンブルガーSVの高原直泰や、マインツ、レスターでプレーした岡崎慎司ら、限られた選手になります。シーズンあたりの最多得点記録でいえば、スコットランドのセルティックで古橋亨梧が達成した27ゴール(2022-23)が歴代1位ですが、リーグのレベルがあまり高くないこともあり、“世界で認められた9番”という評価はされていません。上田の活躍するオランダリーグは、サッカー統計機関『Opta』のリーグ別パワーランキングで10位に位置しており、過去にはブラジルのFWロナウドや、オランダのFWルート・ファン・ニステルローイなどの偉大な9番を輩出。近年では、2011-2012シーズンにヘーレンフェーンの元オランダ代表FWバス・ドストが達成した32ゴールが、オランダリーグでの最多得点記録です。全38試合のうち、9試合で11ゴールを挙げている上田のペースを考えると、32ゴールは十分に射程圏内だと言えますね」(スポーツライター)
14日に行われた国際親善試合のブラジル代表戦でも値千金の決勝ゴールを決めている上田。このままワールドクラスの9番へと成長し、さらなるステップアップにも期待したいところである。
(木村慎吾)
