筆者は、我が子にたくさん読書をして欲しいという思いから、家に置く絵本を充実させようとあれこれチェックするようになりました。すると、大人の私がハマってしまい、気付けば何度も読み返してしまうものも……。子どものうちから本に触れて欲しい。けれども、大人でも勉強になる奥の深い絵本はたくさんあるようです。そこで、大人もハマる“スゴイ”絵本を3冊紹介しましょう。
■『もう脱げない』
ヨシタケシンスケさんが描く、イラストの雰囲気が大好きな筆者。絵だけではなく、子どもの世界観で書かれたストーリーにも惹かれ、読んでいてどこか懐かしく、笑ってしまう作品ばかりです。本作品は“服が脱げない!”状態の子どもの姿が可愛らしく、子どもの視点で想像を膨らませる冒険の世界を楽しめる作品です。
■『シェイクスピアはどこ? お芝居の中に隠れているよ』
シェイクスピアの代表的な作品を、見開き1ページで1作品、全10作品を紹介した絵本です。それぞれの作品紹介には登場人物も描かれていて、作品の世界観を描いた絵を登場人物を探しながら眺めることができます。文章自体は漢字も使われていて小さな子どもには早い…ですが、『ウォーリーをさがせ!』に挑戦する感覚で、遊びながらシェイクスピアの世界に触れることができます。「難しい」というイメージの強いシェイクスピアの作品に、楽しみながら触れることができる1冊です。「そのお話、知ってるよ! ○○(登場人物)が出てくるもん!」などと子どもが言えるようになったら、スゴイですね……!
■『名画で遊ぶ あそびじゅつ! 世界をぐるりと美術鑑賞』
いつ泣き出す分からない我が子を連れて美術館には行けない……と躊躇してしまうママの救世主。もちろん、絵に興味津々なのに美術館にはまだ連れて行ってもらえない子どもにとっても救世主、そんな1冊です。「小さな頃から意味が分からなくても名画に触れて欲しい」「名画からさまざまなことを吸収して欲しい」、そんなふうに考えるご両親にはぴったりの絵本。子どもが何度も読み聞かせして欲しいとせがむようになったら、アーティストに向けて進み始めるきっかけになるかもしれませんよ。
たかが絵本、されど絵本です。絵と文章でさまざまな世界に誘ってくれる、家の中の世界を豊かにする素材。大人も楽しみながら子どもに読む楽しさや教養、人の気持ちなど、多くのことを受け取ってもらいたいものですね。
(Nao Kiyota)