1月8日にリリースされた木村拓哉のソロアルバム「Go with the Flow」が初週に13万8枚を売り上げ、1月20日付の「Billboard JAPAN Top Albums Sales」で首位を獲得した。前週・1月13日付の同チャートでは、香取慎吾のソロアルバム「20200101」が6万6295枚で首位を獲得。奇しくも元SMAPの作品が二週続けて首位に君臨したが、枚数面では木村がダブルスコアの大差をつけた形だ。
「木村のファンからは《圧勝!》《慎吾くんも好きだけどキムタクには敵わないでしょ》といった勝利宣言が続出しています。また元ジャニーズのソロアルバムでは渋谷すばるが6.9万枚、錦戸亮が7.6万枚となっており、こちらも木村がほぼダブルスコアで圧勝。《キムタク、ここにあり》という存在感をアルバムでも見せつけた形ですね」(音楽ライター)
ただこの圧勝劇は、少々割り引いて受け止める必要がありそうだ。木村のアルバム楽曲は「GYAO!」や「白猫プロジェクト」のCMに採用され、テレビを使って大きくアピール。ほかにもアルバムの宣伝が各メディアで展開され、なかにはデータ転送サイト「ギガファイル便」での広告展開も行なわれていたほど。
そんな宣伝力の差に加えて、どれだけのファンに楽曲が聴かれているかでも、木村は決して圧勝しているわけではないというのだ。音楽ライターが続ける。
「木村のアルバムはジャニーズ事務所の方針に従い、デジタル配信は一切なし。曲を聴きたいファンはアルバムという物理的なメディアを買うしかありません。それに対して香取のアルバムはレコチョクやApple Musicといった配信サイトで扱われており、『10%』など先行配信されていた楽曲も含まれています。スマホ時代のいま、若者はどんなアーティストの作品であろうとまずは配信で聴くというのが常識。それゆえCDアルバムの売上だけで木村と香取を比較すること自体、2020年の現代ではもはや無意味とさえ言えるでしょう」
正確な配信数は公表されないものだが、「楽曲を手に入れたファンの人数」で比較すれば、香取のほうが木村にダブルスコアで圧勝している可能性も十分にありそうだ。
(白根麻子)