ミスパンダと飼育員さんの関係はどうなるのか?ドラマ「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」(日本テレビ系)の展開が話題を呼んでいる。2月2日放送の第4話では清野菜名の演じるミスパンダこと川田レンが、本当は双子の姉である川田リコだったことが判明。放火事件にレンが巻き込まれた際、生き残ったリコに自分をレンだと思いこむよう、精神科医が暗示を掛けていたことが示された。
「本作品では毎回発生する事件のディテールが甘いことやコミカルすぎる演出が災いし、前々作の『3年A組』や前作の『あなたの番です』でおなじみになっていた“考察”がなかなか盛り上がりませんでした。それが複雑な人間関係が解き明かされてきたことで、がぜん考察派が奮起。まだまだ謎の部分も多く、盛り上がりを見せていきそうです」(テレビ誌ライター)
そんな考察派にとって欠かせないのが、動画配信サイトのGYAO!で無料配信されている「チェインストーリー」だという。各話の放送後に「第4.5話」といった形で公開されるチェインストーリーはコミカルな内容ながら、物語の理解を深めるためのヒントも示されているというのだ。
「本編の第3話では要潤の演じる全日テレビの神代が、横浜流星の演じる医大生を怪しがっていました。そしてチェインストーリーの第3.5話では、横浜こそがミスパンダを操る『飼育員さん』の正体であることに気が付いたのです。それと同時に神代がシングルファーザーであることも示され、警官だった父親(田中圭)を亡くした横浜と対照的な立場であることもまた、なにかを示唆しているようです」(前出・テレビ誌ライター)
そして第4.5話では、レンのアルバイト先でもある囲碁カフェに集う客たちについて深掘り。客たちの正体はあくまでコミカルな内容に過ぎなかったが、そのラストシーンで重要なヒントが示されたというのだ。
「囲碁カフェを営む夫婦は、放火事件の後遺症で入院を続ける母親の代わりにレンの面倒を見ている育ての親。本編だけを見ていれば夫婦は全面的にレンの味方です。しかし第4.5話の最後では、レンを含めた3人の誰かが『クロ』であることが示されました。つまり夫婦が何か秘密を隠している可能性もあるのです。こういったシーンを見せられると、チェインストーリーも毎回見逃せなくなってしまいますね」(前出・テレビ誌ライター)
これまでの日曜22時ドラマでは外伝的なスピンアウトドラマが有料動画サイトの「Hulu」で配信され、敷居が高かったもの。それが「シロクロ」では無料で視聴可能ということで、制作側では「テレビ×ネット動画」のマルチメディア展開を試しているのかもしれない。
(白根麻子)