園や学校、学習塾の先生と保護者とのコミュニケーションツールの一つ、「連絡帳」。子どもたちの学習現場で指導していると、あまり活用していない人や、どうやって使ったらいいか分からない人がいて、相談を受けるケースが多いです。実は連絡帳は意外と便利。その使い方と効果を紹介していきましょう。
連絡帳の制度を取り入れている現場であれば、子どもを預かるスタッフたちが毎回必ず目を通すのが連絡帳です。つまり、保護者から何か伝えたいことがあった際、たとえ送り迎え時にスタッフを捕まえることができずに伝えられない状況があったとしても、連絡帳に書いてさえおけば必ず伝えることができるということ。この制度を使わない手はありません。
「あの先生はちゃんと見ていてくれているのかしら…」「毎回先生が残してくださる“今日の様子”で気になることがある」「今度相談したいことがある」などでモヤモヤしたままでいるよりも、連絡帳にメッセージを書き込んだり返信をしたりした方がずっとストレスなく、安心して子どもを送り出すことができますよ。
その際、先生が連絡帳に目を通すのは、ほんのわずかな時間ですから、「簡潔」に書きましょう。長いエピソードを書いたり、いくつも質問を書いたりしても、短い時間に全員分の連絡帳をチェックし、返信する状況でしっかりやりとりをすることは難しいもの。「先生に把握しておいて欲しいこと」であれば長く書いても問題ありませんが、返答が欲しいものはできるだけ簡潔に書くようにしましょう。
相談の場合、「どこから書いたらいいか分からない」と悩むこともあるでしょう。であれば、「最近、○○が気になっています。今度先生のご都合のよいときに園(学校・塾)での様子を伺い、ご相談できればと思いますがいかがでしょうか」と、アポイントを取るのも一つの方法です。連絡帳だけで完結させず、しっかりコミュニケーションを取れるようにすると、悩みも解決しやすくなります。
今日の様子が書かれた連絡帳に印鑑を押すだけ、また保護者から伝える連絡事項は欠席連絡だけでは、スタッフは「このお母さんはいつも通り様子を伝えれば大丈夫」と、積極的に連携を取ろうとする可能性が少ないもの。気になることや話したいことがあれば、先生とのコミュニケーションを始めるきっかけを作るツールとして、積極的に活用してくださいね。
(Nao Kiyota)