コロナ騒動で放送開始が大幅に遅れている4月期の連続ドラマ。苦肉の策で過去の人気ドラマをあの手この手で再放送して放送枠を埋めてはいるが、放送局の対応はさまざまだ。
「4月期の連ドラで注目すべきは、大ヒットドラマの続編が各局で4つ揃い踏みしたこと。フジテレビは2018年10月期に放送され、全話平均視聴率10.8%を記録した織田裕二主演の月9ドラマ『SUITS/スーツ』。テレビ朝日は同じく2018年1月期に放送し、木村拓哉主演で全話平均視聴率15.2%を獲得した『BG~身辺警護人~』。日本テレビは2007年1月期に篠原涼子主演で放送され、全話平均視聴率20.2%を記録した『ハケンの品格』を13年ぶりに復活させ、TBSは2013年7月期に放送した、全話平均視聴率28.7%、最終回に42.2%というおばけ視聴率を叩き出した堺雅人の『半沢直樹』を用意しました。まさに“ドラマの復権”のシーズンと期待されていただけに、楽しみにしていた視聴者も多かったはずです」(テレビ誌ライター)
その中で、予定通りに開始できたのは4月13日に第1話を放送した「SUITS/スーツ2」だけ。平均視聴率は11.1%とまずまずの出足となった。残りの3作はコロナ禍により収録が遅れ、放送開始も延期されているが、スタート前から各局の旗色は明らかになりつつあるという。
「16日に放送開始予定だった『BG~身辺警護人~』は、前シリーズの第1話を放送して再放送ながら平均世帯視聴率11.6%。『ハケンの品格』は15日に『春子の部屋 ハケンの品格2007特別編 第一夜』を放送し、平均世帯視聴率10.5%と二桁を稼いでいます。そんな中、『半沢直樹』の枠だけは、なぜか同じ日曜劇場のヒットドラマ『下町ロケット』の特別総集編を放送。平均世帯視聴率9.0%と一桁発進し、なぜ『半沢直樹』の特別総集編じゃなかったのか疑問が残りますね」(夕刊紙デスク)
「半沢直樹」ではなかった理由を、先の夕刊紙デスクが推測するには、
「堺雅人をはじめ、大物俳優が数多く出演する作品だけに、再放送や特別総集編を放送するには調整が難しかったのかもしれません。だとしても、『BG』や『ハケンの品格』に比べて出遅れ感は否めませんね」
大作揃いの4月期ドラマ。視聴率戦争を制するのはどの局か!?
(窪田史朗)