定年延長の動きが進み、働き手の希望次第では「70歳まで」就業可能にすることが企業の努力義務となりました。「自分が考えていたライフプランと大きく違う世の中になったものだ……」と、驚いている人もいるかもしれませんね。
富国生命保険相互会社が2020年3月、会社員・自営業・フリーランス・主婦(夫)など20~60代の男女計1,250名を対象に行った「70歳までの就労意識」調査によると、「将来の自分は70歳まで就労していると思いますか?」という質問に、「就労していないと思う」と回答した人は47%、「就労していると思う」と回答した人は53%だったそうです。
70歳までの就労を視野に入れている人の意見としては、「仕事が好きだから」(男性30代)、「働きたくはないが生活のために働かざるを得ないのだろう」(男性40代)などの声が。一方、70歳までの就労に否定的な人の意見としては、「働きたいとは思うが、体がついていかないと思う。給与も減らされて労働内容に見合うとは思えない」(男性40代)、「65歳を過ぎると体が疲れやすくなるから」(男性60代)などの声が寄せられたそう。
この調査では、70歳までの就労が現実的だと感じる人と、そうでない人とで大きく意見が分かれた様子。70歳までの就労に対する不安要素としてあげられた、健康・体力面の不安が大きな壁になっているのかもしれません。
65歳で引退してその後は気ままに暮らしたい人と、70歳までしっかり働きたい人とでは、老後を迎えるまでに準備しておきたい資金や整えるべき体力が異なります。現状と希望によっては、今後はライフプランの変更も視野に入れる必要がありそうです。
実際に60歳を超えてみないと分からない部分もありますが、今から用意しなければ希望通りにいかないこともあるでしょう。働く期間が長くなっている情勢を鑑み、自身の人生についてじっくり考える時間を設けてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)