突然ですが、あなたは寂しがり屋ですか? 「1人でいるのがつらい」「いつも誰かと一緒にいたい」という人がいます。そういう人は、心理学的には、“親和欲求”が強い人といわれています。
社会心理学者の渋谷昌三さんの著書「面白いほどよくわかる! 他人の心理学」(西東社刊)によると、親和欲求とは「誰かと一緒にいたいという気持ち」のことですが、個人差が大きいのだとか。例えば、男性よりも女性のほうが強く、長子、一人っ子、社交的な人はその傾向が高くなるそう。
また、不安なときや恐怖を感じたときにも、親和欲求は強くなるとか。2011年に起きた東日本大震災の後では、結婚相談サービスへの申し込みが急増したといわれています。実はこのコロナ禍で、結婚相談所への入会相談が1~2割増えているそう。これも人々の親和欲求を高めた要因となったようです。
親和欲求がマイナスに作用することもあります。例えば上司だと、部下を能力よりも自分との親しさで判断しがちになったり、親しい部下の非を指摘できなかったりすることが往々にしてあるというのです。そして一番のマイナス点は、満たされないときに人一倍不安や孤独を感じてしまうことのようです。
極端な寂しがり屋は、「自分は親和欲求が強過ぎるかもしれない」と意識するだけで変わってくるといわれています。コロナ禍で不安や恐怖が強くなった人は、冷静になって自分の親和欲求をうまく満たす方法を考えるとよさそうですね。