政府は9月25日の閣議で、19年11月に101歳で亡くなった中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬について、予備費から約9600万円を計上することを決めた。合同葬は必要経費が約1億9000万円に上り、そのうち政府と自民党が半分ずつ負担する
これに対しては「外国から国賓だって来るのに予算付けない訳にはいかんだろ」という意見もあるが、「盛大にしたければ、個人でやればいいし、党でやればいい」との批判もある。
9月28日午前の記者会見で加藤勝信官房長官は批判が出ていることについて、元総理の功績や先例を勘案し決定したとし、金額については「コロナ対策に万全を期す必要がある。必要最小限の経費だ」と語った。
これに対しネット民は「果たして政府が税金を支出してやるべき対象なのか」「なぜ国民の税金が使われるのか全くわからない」など疑問を呈するものや「河井案里議員には、1億5000万円も出すほど金持ちなんだから、自民党がお金を全部出せばいい」など、税金投入に対して「納得できない」との意見が多数を占めている。
「コロナ禍の中、世間一般では、感染を危惧して家族葬が主流となっています。それだけではなく、田舎の親や親族が亡くなった場合、東京在住の人の参列は、やんわりと断られているのが現状です。それなのに、多額の税金を使い、大勢の人を集めて大々的に葬儀をするのかと反発するのは、当然のことだと思います」(社会部記者)
加藤氏は「従前の例を踏まえて内閣と党で折半する」と説明したが、前例主義を打破するのが菅内閣の方針ではなかったか。