4月11日の「クローズアップ現代」(NHK)で、1年間の休養を経て復帰したフィギュアスケートの浅田真央選手の密着取材が放送された。復帰の舞台裏で、浅田選手が惑い、悩み、苦しんでこのシーズンを乗り切ったことが伝わる内容だったという。
「浅田選手が全日本の前に引退を決意していた話は有名ですが、その後、現役続行を決意する浅田選手のもとを訪れた振付師のローリー・ニコルが彼女の悩みを見抜いて『もっと楽しんで。楽しむことを忘れないで。とても大切なこと』と励まし、演技の細かい振り付けを修正したそうです。世界選手権での浅田自身が満足した演技は、ローリーの助けがあったからだということがよくわかりました」(女性誌記者)
2人の信頼関係が感じられるエピソードだが、一方でローリーの振り付けに疑問を呈する声もある。
「最近の浅田選手を見ていると、ソチで失敗したSPの振り付けも、今シーズンなかなか会心の演技ができなかったフリーの演技も、ローリーの振り付けです。浅田選手にとって本当にやりやすい演目だったのか、ちょっと疑問に感じます。タチアナコーチの頃のようなダイナミックで迫力のある、高い技術を見せる振り付けのほうが向いているんじゃないかという意見もあるんです。ローリーは真央ちゃんがお母さんを亡くした時にも家に招き、一緒に時を過ごして彼女を支えた、強い絆で結ばれた存在ではあるのですが‥‥」(スポーツライター)
しかし今季、浅田選手は調子が完璧ではなかったものの、ファンが求めるものが「順位より笑顔」だったとすれば、ローリーの「楽しんで」という言葉こそが、浅田選手に必要だったのではないだろうか。
(芝公子)