女優の田中美佐子が10月8日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)に出演し、一部で横行するGo To イート制度を利用した“トリキの錬金術”について本音を漏らしている。
政府が推進する外食産業への支援策「Go To イート」が話題だが、この制度で一般消費者が外食をするたびに与えられるポイントよりも少ない額を店で注文することで、余ったポイントを貯めていく利用客が急増。居酒屋の鳥貴族を何軒もハシゴし、各店舗で最も安価な焼き鳥を1本のみ注文してポイントを貯める手法が拡散され、“トリキの錬金術”として横行していた。
MCの坂上忍は制度の抜け穴を突いたこうした手法について「誰がこういうセコイことを…」と拒否反応を示したが、田中美佐子は「私は主婦目線だからポイントは高い」「そういう話はしょっちゅうしている」とし、「これは全く違法じゃない」「主婦からしたら、一杯貯まったというのはアリ」などとコメント。
これに坂上から「じゃあ、これOK? 美佐子さんやります?」と追及され、田中は「私は…やらない。2個頼むかな」と返し、ポイントへの未練がゼロではないことを窺わせた。
その後、お笑いタレントの松嶋尚美も“トリキの錬金術”について「やってたかもしれない」と肯定的な見解を述べると、田中は「主婦同士でそういう会話になれば、1回やろうよと。もちろん倫理があるのでモラルみたいなものは気をつけるし、何度もやらないけど、1回ぐらいは行っちゃうかも」と本音をポロリ。松嶋も「みんな、店、店(が可哀想)と言ってるけど、職業が無くなった方にとっては嬉しいポイント。使う人もいるし、貯める人もいるし。ポイントもどっかで使う。食べた側もどっかで回ってて、みんなウィンウィンと、この特集組むまでは思っていた」と、コロナ禍では外食に訪れる利用客側にも経済的な事情を抱えるケースもある為、そうした消費者にとっては嬉しい“錬金術”だという見方を示した。
「一方、番組では北村晴男弁護士による『完全にルールの範囲内なので、全然非難すべきじゃないと思う』との法的解釈もなされており、『お金がそんなに無くて、制度の合法の範囲内で一生懸命生活しようとしてる、地方から出てきた学生さんのことを考えたら(アリ)』とも主張。要は、法的に問題があるかどうかを重視するか、もしくは仮に合法でも社会的モラルを優先するかというそれぞれの価値観に委ねられているといえます。ネットでも意見が真っ二つに分かれていますが、田中が“主婦目線”からこうしたポイントの貯め方を一部肯定した点については、『たくさん稼いでるのに一般の主婦のような振る舞いはやめてください』『主婦だからって同じ括りにしないで。同類と思われたくない』『少なくとも私の周りの主婦ではそんな考えの方は見当たりません。ドン引きです』との厳しい反応が寄せられました」(エンタメ誌ライター)
政府が定めた制度的欠陥をきっかけにここまで言われる田中には気の毒だが、やはりマスクや消毒液の買い占めも起きたこのコロナ禍では、よりモラルや他者への思いやりをもって行動する必要があるのかもしれない。
(木村慎吾)