コロナ禍で、オンラインショッピングの頻度が増えていることでしょう。じっくりECサイトを眺めながら考えるのもいいですが、「コレだ!」と思ったものをその場でポチるというのも新鮮ですよ。
そんな新しい買い物スタイルを私たちにもたらしてくれるのが、「ライブコマース」。これは、ライブ配信動画を視聴しながら紹介される商品を、その場で買えるというもの。EC大国である中国では大いに盛り上がっており、市場規模は2019年には約6.5兆円にも達し、2020年は2倍に拡大すると予想されているそうです。
日本では、そんなライブコマースの波が数年前からジワリときていて、そろそろ本格化しそうな勢いです。すでに「SHOWROOM」や「ABEMA」、「Yahoo!ショッピング LIVE」などで、ライブコマースを体験したことがある人もいるでしょう。最近では、有名企業が独自にライブコマースを実施するようになってきていて、一般に広がっていく兆しがみえています。
例えば2020年11月13・ 14日には、資生堂がライブコマース型オンラインイベント『あたらしい毎日を、あたらしいコスメと。Shiseido BEAUTY EXPO by watashi+』を実施。資生堂ブランドを集結させ、「これからのキレイを探そう。」をコンセプトに、番組形式で行われます。
「支持される男のキレイ」「スキンケアとライフスタイル」「21年トレンドメイク」「美容の本音」「化粧品の疑問」といった全5つのテーマで構成し、それぞれのテーマに合わせて豪華なゲストが登場。視聴者はLIVE 配信を視聴しながら商品を購入でき、会場にいるゲストと画面を通してつながって、スキンケアについて直接会話することも可能とか。「これからのキレイ」について一緒に考えていく、参加型イベントなんだそうですよ。
また、三越伊勢丹は11月14日、料理研究家をゲストに迎えてお歳暮ギフトのライブコマースを実施。日本全国の生産者が情熱を注いでつくりあげた素材を生かし、創意と工夫で新しい贈り物に仕上げた47都道府県の美味しい個性がそろう「ID47(アイディー ヨンナナ)」など、バイヤーがこだわって集めた商品の魅力が紹介されます。
過去には、コロナ禍で自粛生活の最中である2020年5月、セレクトショップのシップスが「SHIPS SHOPPING TV」として、ライブコマース配信サービスをスタートさせました。店舗に行かずとも、ショップスタッフによる商品やコーデの説明を視聴しながら買えるというのは、とてもありがたいものですね。
マクロミルと翔泳社が共同実施した2019年7月のアンケート調査によると、ライブコマースを「使いたい」人は24%だったとか。使いたい理由としては「動画だと商品内容を理解しやすい・立体的に見られる」「リアルタイムで質問ができる」「店舗の中で買い物をしているように感じられる」「有名人の売るものに興味がある・欲しい」「新しい・流行りのサービスに興味がある」などの回答が目立っていたそうです。
ECサイトでポチるのと比べ、プラスアルファの楽しみを感じる「ライブコマース」。これは……ハマってしまうかもしれませんね。