お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次が11月17日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)に出演し、歌手・近藤真彦による不貞スキャンダルを同日まで番組内で取り上げなかった理由を説明している。
近藤は、12日発売の週刊文春に妻子を裏切る5年間の不貞愛をスクープされ、17日に自ら無期限の芸能活動自粛をジャニーズ事務所に進言。不貞報道についても事実だと認め、すでに家族には謝罪し、理解を得られたとも報告した。
“ジャニーズの長男”による不貞スキャンダルはネット上で大きな注目を集め、猛烈な批判が寄せられたが、12日の文春砲から17日の活動自粛発表に至るまで、ほぼ全てのワイドショーはこの疑惑を完全にスルーしていた。
同番組に電話出演した芸能リポーター・井上公造氏は、これについて「ある番組で松本人志さんが、マッチのことは全然報道されないのは変だよねと(言っていた)。不貞が良いとか悪いは別問題で、忖度的なことを感じるというようなことを話されていて、まさしくその通り。自戒の念も含めて、やはり報じる側も、もうちょっと透明性が必要」だとコメント。「ワイドナショー」(フジテレビ系)でダウンタウン・松本人志が指摘したジャニーズへの過度な気遣いについての違和感に同調した。
ただ、加藤はこの井上氏の主張に「ごめんなさい、話の途中なんですけど」と割って入り、「そこに関しては僕ら番組をやらせてもらってて、週刊誌で報道されたものをそのまま流すことはできないんですよ」と“スルー”せざるを得なかったワケを説明。
続けて、「しっかりジャニーズ事務所の裏(を取る)とか、近藤さんがコメントを出した上で、我々はやるということなんですよ。週刊誌の報道だけを鵜呑みにして放送してしまうと、我々が報道として責任がないことになってしまいますから。そこのルールがあって、やれなかったというのがある」と決して忖度があるわけではないと強調し、「この1週間、(近藤の不貞を)報道していないというのは、僕は当たり前だと思う」と見解を述べた。
「週刊誌の情報を疑惑の段階で裏取りせずに全国放送で流してしまうことは『報道として責任がない』と語る加藤の主張はごもっともです。ただ、アンジャッシュ・渡部建が6月に多目的トイレで複数女性との不貞をはたらいたと文春に報じられた際、『スッキリ』は報道直後の6月11日の生放送でこのスキャンダルを取り上げ、加藤も『渡部は調子乗ってたんだよ』と批判。もちろん、前日の6月10日に渡部の所属事務所が不貞報道を事実と認める謝罪文を出していた為、不貞行為自体を加藤が批判することは理解できます。しかし、多目的トイレを使用した不貞であることや、情事のたびに女性へ1万円を渡していたことなどは、その時点で事務所はもちろん渡部本人も一切認めていません。にも関わらず、加藤は文春の記事内容のみを参考に、『やっていることがケチくさい。(不貞の)場所とか』と言及。この点については“文春の情報のみを鵜呑みにした”上での発言だったのではないでしょうか」(週刊誌ライター)
タレント次第で報道の姿勢をコロコロと変えるのは結構だが、「報道としての責任」を語るのであれば、よりフェアに情報を伝えてほしいところである。
(木村慎吾)