お笑いコンビ・とんねるずの石橋貴明が1月31日、「情熱大陸」(TBS系)に出演。2018年の「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)終了後に感じた喪失感について語った。
「みなさんのおかげでした」は20年以上続いたとんねるずの冠番組であり、その前に同じ時間帯で放送されていた「とんねるずのみなさんおかげです」時代も含めると約29年半もの長きに渡って続いた。
石橋は番組終了について「あれが終わった時ほぼ、とんねるずは死にましたよね」と率直な思いを吐露。続けて、「『みなさんのおかげです(でした)』っていうのは人生のほとんどを懸けていた番組でしたし、それが終わってしまって、ちょっと精神的にあまりよくなかったですし。そのあとテレビの仕事も少なくなってきて本当に戦力外通告だなと。やりたくてもできない」ともどかしさを吐露。このまま終わってしまうのかなという思いは強かったと明かした。
しかし、昨年6月にユーチューブチャンネル「貴ちゃんねるず」を開設すると登録者数は瞬く間に100万人を突破。現在は150万人以上となり、石橋の予想を超える広がりに。迷いは消え、「言い訳ばっかしててもしょうがない。やるのかやらねえのかどっちなんだよ」という心境になったという。
ネットでは番組について《おかげですのときはぶっ飛んでいて、勢いのままに突っ走っていて、批判も多かったけど、それはすべて面白いものをつくるためだったんだよな》《テレビ製作者が今タレントを選ぶ上で気にしていることは「嫌われていない」こと。とんねるずは何かと表面上嫌われてナンボのタレントだったから、彼らからは敬遠されたんだろう》などと好意的な意見が殺到。
石橋の人間性についても《石橋さんは、ずっと強気の印象だったけれど、弱音を吐露されたときに、私の抱いていたイメージが大きく変わりました。人間味があって、好きになりました》《絶頂の時のイメージは偉そうな人。でもこうして見ると熱意も魅力もある人。今の苦労を経て少し変わった姿をいつかテレビで見る機会があればと思う》など好感の声が相次いだ。
「今のテレビはコンプライアンスやスポンサーへの配慮、自主規制が多いため、石橋のような過激さがウリの芸風よりも、好感度が高く、空気の読めるタレントの方が重用されます。ユーチューブは石橋のような芸人にとってはまさに格好の受け皿。実際、瞬く間に150万人もの人間が登録し、タレントとしての賞味期限が切れていないことを証明しました。今後もタレントのテレビとネットの棲み分けが進んでいくのは確か」(芸能記者)
石橋はテレビでは“戦力外通告”を受けたが、ネットという“新リーグ参入”で新たな活躍の場を得たと言えるかもしれない。
(柏原廉)