お笑いコンビ・よゐこの濱口優が5月27日放送の「やすとものいたって真剣です」(ABCテレビ)に出演。先輩芸人のウッチャンナンチャン・南原清隆に説教され続けたという若手時代を振り返った。
1990年にコンビを結成し、すぐにバラエティ番組「とぶくすり」(フジテレビ系)のレギュラーに抜擢されるなど、エリート芸人として知られてきたよゐこ。しかし、デビューから5年目での出演が決まった「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」(日本テレビ系)では、芸人としての消極的な姿勢や尖った態度について、同番組のメインだった南原からこっぴどく叱られていたという。
濱口は当時を振り返り、「『キャイ~ンみたいにつかみのギャグがないから、最初から喋れねぇんだよ』と言われ、ギャグを無理やり作ったりしてた」と南原からの指摘を回想。23歳という若さもあり、度重なる先輩からの説教に対し「いつかやり返してやるからな、この野郎って思ってた」と正直に話すと、「大事なことを僕らのために言ってくれてたことが今は凄くわかる」と感謝している。
南原による濱口への当たりの強さに関しては、「ウリナリ」で共演していたキャイ~ン・天野ひろゆきもVTRで「南原さん、そんな厳しい方じゃないのに、よゐこにだけは本当に厳しかった。僕が引くぐらい怒ってる時があった」と告白。濱口ばかりが叱られていた理由については「番組への積極性かな。よゐこはあんまり前に出るタイプじゃなかったから」と説明していた。
「当時は南原へのやり返したいという本音はなんとか心の中におさめていた濱口ですが、ある日の『ウリナリ』の企画では、そんな本性がついあふれてしまう戦慄の事態も起きています。今から24年ほど前、南原は『この番組にとってあまり必要とされていない人がいます』『そういう腐った補欠がいると、ほかのレギュラーまで腐ってしまいます』と切り出し、濱口を指差した上で、『必要とされてない』と一蹴。苦言を呈した後、そんな濱口の消極的スタンスを改善すべく、『性格改造計画』なる企画を実施し、泊まり込みでの自己啓発セミナーに参加させました。同合宿で、濱口はほかの大勢のセミナー受講者とともに奇妙なダンスを踊らされ、横たわりながら自らの感情を体と声で表現するなど、その様子はさながら催眠療法のようでした。しかし、ピュアな性格だった濱口は次第に自己を解放させ、終いには枕を両手で殴りながら『南原ー!』『南原、南原、南原!』と絶叫。一心不乱に枕をパンチし、取り憑かれたかのような表情で南原への怒りの念を吐き出す濱口の姿は、放送事故級だとして大きな話題を集めました。若手時代の濱口の南原コンプレックスがいかに根深いものだったかがうかがえ、やり返したいとの思いはやはり本物だったのかもしれません」(テレビ誌ライター)
一方で、純な濱口の人間性も相まって「性格改造計画」は奏功。企画後は芸人としてのアグレッシブな活躍を見せ、その後のおバカキャラ誕生につながると、他の番組でも「セミナーで覚醒した男」などと紹介されていた。
事務所の垣根を超え、多くの芸人から“アニキ”として慕われる南原だが、あえてキツい言葉を浴びせることで、濱口のブレイクに大きく貢献。濱口にとって、足を向けては寝られない存在と言えるだろう。
(木村慎吾)