10年の任期を終えて、6月25日に日本オリンピック委員会(JOC)の理事を退任した山口香氏が、五輪貴族に鋭く斬り込んだ。
7月8日配信の「東スポWeb」に掲載された山口氏の単独インタビューで「無観客が濃厚(現在は無観客と決定)になってきましたが、IOCやVIPは参加するんですよね。こうなれば、ますます誰のための五輪なのかとなりませんか?」と疑問を投げかけた。
さらに「IOCファミリーは5つ星ホテル、VIPルーム、ハイヤー移動などの“おもてなし”が必要なのかを自問するチャンスです。普段は貴族でも、五輪の時だけはビジネスホテルに宿泊して庶民の気持ちを知る。悪くないですよね。日本には温泉付きのビジネスホテルもありますので」と答えている。
これに対しネット民は「山口氏に激しく同意」「山口さんのおっしゃる通り」「山口さんのような正論を発言する理事が増えることを期待します」など、賛同の意見が多数寄せられた。
5月28日号「週刊ポスト」では、東京都が大会期間中、都内最高級の4ホテル全室を貸し切り、IOC関係者に提供することを保証しているとあり、その1つ「The Okura Tokyo」には、国内最高額とされる1泊300万円のスイート(720平米)があるが、IOC側の負担額の上限はどんな部屋でも1泊400ドル(約4万4000円)までと定められ、差額は組織委が負担する、と書かれている。
その差額が、税金から捻出されることを忘れてはいけない。