ウッチャンナンチャン(内村光良&南原清隆)の2人からかわいがられているジャニーズアイドルがいる。それは意外にもHey! Say! JUMPの八乙女光だ。
八乙女は現在、内村がメインMCの「スクール革命!」(日本テレビ系)にレギュラー出演中。メンバーの山田涼介と知念侑李、同番組のオーディションで合格したSixTONESの高地優吾とともに制服に身を包み、学生気分を味わっている。
八乙女は、南原が司会の昼の情報生番組「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)の火曜レギュラーでもある。メンバーの有岡大貴と同じ曜日だが、昨年10月から趣味のひとりキャンプを生かした企画「あつまれ!やおとめの森」を始動。今年5月に完成し、手作りの五右衛門風呂や物干し台、ブランコ、ベンチ、バーカウンターなどが披露された。
小学生で芸能活動をはじめ、来年で入所20年。30歳にして大ベテランだが、激しい競争社会のなかで生き残ってこられた理由は、複雑な幼年期にある。
4人兄弟の末っ子。裕福ではなかった。「お菓子を自分のタイミングで食べたことはない」というほど、食は戦争。新品のおもちゃを買ってもらえた記憶は、わずかだ。大流行した携帯型ペット生育ゲーム「たまごっち」には、悲しい思い出がある。
「みんなが持っていたのに、自分だけが持っていなかったので、お父さんに頼みこんだ。でも、家に金銭的な余裕はない。するとお父さんは、『たまごっち』の広告を段ボールに貼りつけて、息子にプレゼントしたそうです」(アイドル誌ライター)
光少年はそれを持って、クラスメイトがこぞってゲームにふけっている公園に行った。背中を向けて『いやー、たのしいなぁ。育たないなぁ』とつぶやいた。しかし、それを繰り返していると、友人から「見せて」と言われるようになった。再び父におねだり。誕生日プレゼントとクリスマスプレゼントを合算させて、2000円の「たまごっち」を買ってもらえることで合意したという。
「ところがクリスマスに手渡されたのは『ユキペンギン』。当時の『たまごっち』は大人気で、品切れ店ばかり。次の入荷まで待てなかったお父さんは、パチモンをプレゼントしたのです」(前出・アイドル誌ライター)
八乙女がジャニーズ事務所に入所して手にした最初の給料で買ったのは、携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」。幼少期からの夢を自分の手でつかんだのだ。ゲームは今でも趣味。山田と知念とはオンラインゲームの“親友”だという。
「趣味はゲーム」と言うそのウラには、少年時代の悲しい実話が宿っているのだ。
(北村ともこ)