歌手の松崎しげるが主催する「黒フェス2021~白黒歌合戦~」が9月6日、東京ガーデンシアターで開催された。
「黒フェス」は15年から続くロック・フェスティバル。日本記念日協会から「松崎しげるの日」として認定されている9月6日に毎年行われてきたが、今年は新型コロナウイルス対策として、観客は通常の4分の1の2000人に抑えて開催。松崎をはじめ、アイドルグループ・ももいろクローバーZ、早見優、松本伊代、森口博子、手越祐也など総勢11組の出演者がステージでパフォーマンスを披露し、ストリーミングサービス「Hulu」でも有料配信が行われた。
松崎は代表曲である「愛のメモリー」など全4曲を熱唱。公演前の取材では「感染症対策をするのが合い言葉。エンタメの灯を消さないために一歩進んだ感じ。ステージで歌えるのは待ってましたと思うね」と意気込みを語った。
しかし、ネットでは《不要不急じゃね?》《別にずっとやるなって言ってるんじゃないのにエンタメの灯を消さないとか何言ってんだ》《しげる! もう歳なんだから万が一感染したらどうすんだ! 気持ちはわかるけど、今はやったらあかん!! 残念です!!》など開催に否定的な声が多数あがっている。
「今年はコロナ禍で開催された音楽フェスの多くが批判にさらされました。記憶に新しいところでは『フジロックフェスティバル ’21』『NAMIMONOGATARI』などは人出も多く、会場が密になっていた状況もSNSなどで拡散されました。特に『NAMIMONOGATARI』では8000~10000人弱という参加者の中から新型コロナ感染者が、確認されているだけで18人出るクラスターが発生したことがわかり、より批判が強まっています。
逆に『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2021』や『イナズマロック フェス 2021』は開催を中止したことで称賛を浴びるという現象が起きました。黒フェスは、ももいろクローバーZの百田夏菜子が8月に新型コロナに感染したばかりのため、余計に批判が集まったのかもしれません。こういった世論の反応はまだしばらく続くと思われます」(芸能記者)
今後もフェス文化の維持、ひいては松崎が言うようなエンタメの灯を消さないためには、参加者ひとりひとりの意識が重要かもしれない。
(柏原廉)