タレントのデーブ・スペクターが12月12日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)に出演し、18歳以下の子どもを対象に給付される10万円相当の現金とクーポンに関して、「時代遅れ」と苦言を呈した。
政府は、現金5万円を年内に、そして、残りの5万円分のクーポンは来春までに給付する方針を示している。ただ、10万円全額を現金で給付する場合に比べ、クーポン配布にはおよそ960億円もの経費がかさむことも判明。自治体の中には、10万円すべてを現金で給付することを表明しているケースもあり、クーポンでの給付には多方面から苦言が集まることに。
デーブはこれについて「クーポンの提案自体が邪道だと思う」と一蹴し、「いまだにマイナンバーを活かすとか、ろくに電子化もできてないじゃないですか。それができていれば、まだメリットあると思うんですけど、それもないのにクーポンにするというは時代遅れ」とコメント。さらに「全然電子化もやっていないのに900億円もかかっているのは、いただけない」と、然るべき準備が整っていないにもかかわらず、クーポン給付を検討する政府への不満を述べている。
「わざわざ莫大な費用をかけて、国民から支持されていないクーポンでの給付にどのような意味があるのかという声が集まる中、デーブによるこの見解には、ネットから『デーブ氏の意見はごもっとも。与党が10万円給付を公約して、それを実現させようとしているわけだが、そもそもクーポンで配布などという話はなかった』『デーブさんの言う通り。現在の状況ではやはり10万円の現金一括給付のほうがわかりやすく、事務のコストと手間が掛からなくて済む』『マイナンバーカードを使えばいい話。マイナポイントという仕組みができているんだから』『クーポンは時間も経費もかかる愚策』などと共感する声が続出。政府がクーポンでの給付にこだわる狙いに関しては、12月5日放送の同番組内で、2ちゃんねる開設者・ひろゆき氏が『クーポンは一粒で二度おいしい』『(政府関係者の)お友達企業がそこで手数料をガッポリ取れるのと、クーポンにすることで、このメーカーの商品は買えるけど、このメーカーの商品は買えませんっていうのもできる。そうすると、クーポンで買えるようにしてほしいっていう人たちが今度の選挙の時に協力するとかっていう形で政治家が潤う。なので、二度おいしい。めちゃくちゃおいしい仕組み』と、政治家にとってのメリットとなりうるカラクリを解説しています。それが真理かはさて置き、これだけ反対の声が寄せられている中でも、クーポン給付にこだわるのは、なんらかの事情があると勘繰られてもおかしくはないでしょう」(テレビ誌ライター)
政府が960億円を費やしてクーポン給付を強行するのであれば、国民が納得できるだけの事情や理由を説明する必要があると言えるだろう。
(木村慎吾)