不仲の解消だけでなく、“再結成”が望まれているのがSMAPだ。
1988年に、木村拓哉、中居正広、草なぎ剛、稲垣吾郎、香取慎吾らはSMAPを結成し、「青いイナズマ」「夜空ノムコウ」「らいおんハート」といったヒット曲をリリースすると、2003年には、ジャニーズ事務所所属アーティストとして初の200万枚以上の売り上げを記録。5人がそろって出演したバラエティ番組「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)も最高平均視聴率34.2%を叩き出すなど、社会現象ともいえるフィーバーで日本を席巻した。
しかし、風向きが変わったのは2015年のこと。SMAPの育ての親である敏腕女性マネージャーが、以前よりジャニーズ幹部とソリが合わず、故・メリー喜多川さんから叱責されると、SMAPの独立を画策するようになったというのだ。
「当時の報道では、木村以外の4人は、女性マネージャーのジャニーズを飛び出す決断を支持したようですが、木村は最後まで“育ての親”ではなく、“生みの親”であるジャニーズへの忠誠を尽くし、結果的にSMAPの独立は空中分解。香取は、木村のスタンスが、世話になったマネージャーへの裏切り行為だとして、『木村を許さない』とまで公言していたと、2016年8月の『週刊現代』が報じています。その後も木村と香取の不仲は解消されず、2人の軋轢が同年限りでのSMAP解散の引き金になったとされました」(テレビ誌ライター)
解散後、ソロとして活動する木村は事務所に在籍し続けている一方、稲垣、草なぎ、香取は2017年9月にジャニーズを去り、女性マネージャーが設立した株式会社CULENに所属。中居も2020年3月に個人事務所へ移籍し、数年前まで一枚岩だったはずの5人は、いつしか、3つの異なるプロダクションに在籍することになった。
「国民的アイドルグループの解散劇は多くのファンにショックを与えましたが、ネット上で定期的に彼らの再結成を望む声が後を絶たないのにはワケがあります。不仲報道が嘘のように、ときおり、メンバー同士が互いを語り合う場面があるからです。今年10月3日放送のABEMA生番組『7.2 新しい別の窓』では、SMAPの元メンバーらと共演する機会が多いお笑いコンビ・EXITの兼近大樹に対し、稲垣が『でも嬉しいよ。結構やってるじゃん、中居さん、木村さんとも。観たりするから、俺も』と、木村の出ている番組をチェックしていると告白。かつての『木村くん』に比べて、『木村さん』はやや距離を感じる呼称ではありますが、解散後に稲垣が『木村さん』の番組を観ていると明かしたことは、SMAPファンを大いに興奮させました。
また、解散の決定的要因などと報じられ、木村と修復不可能な不仲に陥ったとされる香取も、2020年の元日に放送された同番組にて、驚きのポーズを取ってみせました。共演したお笑いコンビ・ナイツの土屋伸之が『スタッフさんから、“香取さんがグランメゾンを観てるから、ネタをやっても大丈夫だよ”と言われた』と、木村が主演を務めたTBSドラマ『グランメゾン東京』を香取が観ていたと暴露。この突然のぶっ込みを受け、香取は一瞬『ん?』とトボけつつ、『観れてないですね‥‥全部は』とすると、右手の指を3本あげる“三つ星ポーズ”をお披露目。これは劇中で木村が見せていたお馴染みのポーズで、それを真似た香取のポーズにスタジオからは拍手が巻き起こり、SNSにも『きっと木村くんにも届いたよね!』『慎吾くんの三つ星ポーズで泣きました』『やっぱり観てるんだね』などと感動の声が集まっていました」(テレビ誌ライター)
このように、元SMAPメンバーが、木村に関して言及するたびにニュースとなり、SMAPを愛する多くの人が“雄叫び”を上げるというのが定番の流れとなりつつある。
SMAPが再結成する上での最大のネックといえば、今もジャニーズ事務所に在籍し、幹部クラスの立場となっている木村の存在だが、今年9月には、「日刊ゲンダイDIGITAL」が木村の独立説まで報じている。
それによると、妻で歌手の工藤静香の思惑もあり、木村が2022年8月以降にジャニーズから巣立つ可能性があるとのこと。現時点ではなかなか考えづらいが、もしも木村が同事務所を離れ、独立したとすれば、SMAP再結成の可能性はより現実味を増すことは間違いない。
中居は昨年2月21日に行ったジャニーズ退所会見の中で、2016年末に解散して以降、今もなお、再結成を望む声が止まないSMAPについて「(可能性は)ゼロではないし、100%ないとは言えないと思います」「1%から99%の中にあると思います。0%ではないし、100%ないとは思わない」などと言及。
熱烈なファンからすれば、SMAPのリーダーの口から1%の望みがあると聞けただけでも、心が救われる思いだったに違いない。
(木村慎吾)