元衆院議員でタレントの杉村太蔵が1月30日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)に出演し、2ちゃんねる開設者でコメンテーターのひろゆき氏に反論する場面があった。
フランス在住のひろゆき氏はこの日もリモートで出演し、新型コロナウイルスのオミクロン株に対する日本の対策について言及。とりわけ、保健所による濃厚接触者の確認方法には効率の悪さを感じているようで、「濃厚接触者のチェックとかで、電話でするとかあり得ないので。ヨーロッパではワクチンパスポートを皆持っていて、濃厚接触者って自動で表示されるんですよ。誰かが陽性になると自動でシステムに登録されて、スマホのほうに表示される。そんなのいちいち電話でやってるのって昭和とか平成とかの時代じゃないですか。めちゃくちゃ遅れてますよ」と、なかなかデジタル化が進まない日本の現状を指摘した。
これを受け、スタジオでは杉村が「ひろゆきさんが『フランスでは、とか、ヨーロッパでは』とか、とても誇らしげに仰るんですけどね。結果を見ると、日本のほうが遥かに(感染を)抑え込んでいますね。何もね、そんなにヨーロッパが威張るほどのことでもないような気がするんですよね。何を威張ってるんだって言いたくなりますよ」と吐露。この“物言い”に対し、ひろゆき氏は苦笑いの反応を浮かべていた。
「論破王としてその影響力を高めているひろゆき氏にストレートなパンチを放った杉村の発言には、ネット上では『やれ“アメリカでは”とか“フランスでは”ってマウント取られるのは確かに気分は悪い。そして、それらの諸外国より日本のほうが抑え込めているのも同意』『これは太蔵の言う通り』『間違いなく上から目線笑』『周りにもいますわ、すぐに“海外では~”とか言う人』と共感を寄せる人が多かったものの、反論の声も少なくありませんでした。
ひろゆき氏の指摘はあくまで濃厚接触者の確認方法がアナログだという主張であり、日本のコロナ感染の封じ込めについて言及したものではありません。よって杉村の反論はやや論点がズレたものとなり、『確認方法が遅れていると言ってるのであって、感染者が多い少ないの話をしているわけではない』『日本のシステムが未熟なのは事実。日本は日本として改善するべきところは改善すればいいでしょう』『手続きがダサくて遅れていることと、欧米よりコロナ患者を抑え込んでいることは別の話』『デジタル化の遅れという事実を指摘されて、“何を威張ってるんだ”程度の反論しかできないのか。もっと中身のある反論をしてほしい』といった反応も寄せられました」(テレビ誌ライター)
番組での肩書は“薄口政治評論家”の杉村。その反論は、切れ味鋭いものとはならなかったようだ。
(木村慎吾)