元ジャニーズタレントでトップランクの成功者といえば、山下智久だ。ジャニーズ事務所に身を置いていた頃から国際志向が強く、英語が堪能。その語学力は20年に世界配信された日欧共同制作ドラマ「The Head」(Hulu)で発揮。今年は米仏日共同制作ドラマ「Drops of God / 神の雫」(仮題/Hulu)の配信を控える。4月5日には、主演ドラマ「正直不動産」(NHK)がスタート。7日にはハリウッド共同制作オリジナルドラマ「TOKYO VICE」(WOWOW)が日米同時配信された。
役者としてノリに乗っているが、トラブルを抱えてしまう節もある。放送前からひと悶着あったのは「正直不動産」。山下の上司役で出演していた木下ほうかが、過去に複数の女性に対して性行為を強要していたことが発覚して無期活動休止に。ドラマは木下の出演シーンがオールカットされることでお蔵入りという最悪の事態は免れたが、放送前に黒い影を落とした。
このマイナスプロモーションは山下にとってもらい事故だが、昨年もアンラッキーを経験している。ジャニーズ時代からハリウッドスターのウィル・スミスの親族が経営する「Westbrook Entertainment」と業務提携を結んでいたが、21年3月で契約解消。母と妹がマネジメントに関与する個人事務所に切り替わっていた。
「それにともない、Westbrook Entertainmentが持ってきた仕事が立ち消えになってしまいました。親族の現場介入が原因のひとつと噂されましたが、これが今後の海外ビジネスに支障をきたさなければいいのですが」(芸能関係者)
山下は20年10月末でジャニーズを電撃退所している。KAT-TUNの亀梨和也と未成年女性と飲みの席にいたことが報じられて、活動自粛の真っ最中のまさに電撃だった。これにともない、亀梨とのユニット・亀と山Pでリリースする予定だった1stアルバム「SI」が発売中止。ドラマ「野ブタ。をプロデュース」(日本テレビ系)で亀梨と組んだデュオ・修二と彰から結成15周年の節目を記念したライブツアーは、新型コロナウィルスの感染拡大で全公演が中止になったまま、勝手にジャニーズを去った。
大親友だった亀梨とのメモリアルを何ひとつ叶えられないまま古巣を旅立った山下。この2年間で、巻き込まれ事故もあれば、自身が犯した失態もあった。それでも連ドラ主演が絶たないのは、一流俳優の証だろう。
(北村ともこ)