今や、名女優となった人にも「若気の至り」はあるようだ。
昔の自分を思い出し「超生意気」だったと評し、反省していると述べて周囲を驚かせたのは、南野陽子だ。
1985年から1986年にかけて放送された「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説(フジテレビ系)で、二代目・麻宮サキを演じ、トップアイドルとなった南野。1985年「恥ずかしすぎて」で歌手デビュー。87年リリースの「楽園のDoor」から88年リリースの「秋からも、そばにいて」まで8曲すべてがオリコンランキング1位。87年には、映画「スケバン刑事」、「はいからさんが通る」で主演。トップアイドルとして多忙な日々を送っていた。
当時の彼女を取材したことのある古参の芸能記者が話す。
「映画『はいからさんが通る』の会見の時でした。物語の舞台は大正時代。南野の演じる花村紅緒は、羽織袴の衣装でした。気なれない着物が苦しかったのか、囲み取材の直前になって控室から『苦しい、もう、脱ぎたい』と訴える南野の声が聞こえてきて、外で待っていた記者たちはざわつきました。急遽、この映画がデビュー作で、花村の婚約者・伊集院忍を演じた阿部寛が、囲み取材に応じることになったのですが、初の囲み取材で緊張している姿が印象的だったのを覚えています」
のちに南野は、生理不順など婦人科系の悩みが多く「そのイライラが、仕事の時にうまく表現できなくて、生意気と言われたこともありました」と語っている。