動画配信サービス・Netflixが俳優の山下智久主演のオリジナル映画「恋に落ちた家」を制作中止にしていたことがわかった。
Netflixの公式サイトに6月13日に掲載された「『恋に落ちた家』の制作に関して」と題されたリリースによると、「『恋に落ちた家』の制作において、全ての制作関係者がクリエイティブの方向性で満足できる作品の開発を目指してまいりました。しかし、オリジナル版映画『Architecture 101』に敬意を表することを優先し、この度各社同意の上同作の制作を中止いたしました。本作の企画に関わった全てのスタッフに感謝いたします」と発表。
オリジナル版の「Architecture 101」(日本では「建築学概論」というタイトル)は12年に公開された韓国のラブロマンス映画。建築家の男性が大学時代の初恋の女性に仕事を依頼されたことをきっかけに、過去の記憶と現在の交流を交錯させながら2人の関係がつづられていくという内容で、韓国では恋愛映画の興行成績を塗り替え大ブームを起こした。「恋に落ちた家」では舞台を日本に移し、リメイクされる予定だった。
このニュースについてネット上では、《『建築学概論』はあの時代に、あの俳優さんたちだったからヒットしたんでしょう》《山下さんがどうとかではなく、オリジナルのクオリティに近づくことも超えることもできないし、違う感じで面白くすることもできないと判断したのでは?》《韓国のドラマは韓国が舞台のまま、韓国人の感性がわかる形で見るほうが面白い》など制作中止を惜しむ声は少なかった。
「制作中止の理由について詳しくは語られていませんが、リメイクの際には当然、原作者サイドの許可が必要。『建築学概論』は脚本と監督を務めたイ・ヨンジュ監督が建築士として10年間働いた経験を作品に込めており、シナリオの完成も9年かかったと言われています。当然、思い入れも強いでしょうし、意向や制約が大きいため原作者の希望に沿うものが作れないとNetflix側が判断したのかもしれません。
また、Netflixは巣ごもり需要が高かった頃よりも会員数が減少し、収益も悪化していると言われています。そのため今後、利益に貢献できないと判断されたコンテンツは制作中止となる可能性もあり、その最初のコンテンツが同作だった可能性も捨てきれません。いずれにせよ、制作中止を惜しむ声が思ったより多くないため、韓国映画のリメイク自体のニーズが減っているのかもしれません」(芸能記者)
Netflixの制作中止の判断は正しかったのかもしれない?
(柏原廉)