タレント・朝日奈央のあまりのいい人ぶりにより、番組ドッキリが大失敗に終わってしまう事態となった。
7月6日放送の「水曜日のダウンタウン」(TBS系)では、「説教中の『帰れ!』額面通りに受け取るわけにはいかない説」なるドッキリ企画の検証を実施。先輩が後輩との1対1の食事中、ワザと説教を展開し、不機嫌になる中で発した「もう帰れ!」との言葉で、どれだけ早く後輩を退席させられるかを検証するものだっだ。
1人目の挑戦者となったお笑いタレント・岡野陽一は、ターゲットとして後輩のザ・マミィ・酒井貴士を呼び出し、リアリティのある説教を繰り出すと、48分02秒で帰らせることに成功。同企画では、いかにして生々しく不機嫌さを醸し出せるかがキーとなるが、2人目のチャレンジャーである朝日にはハードルが高かった。
そもそもプライベートで「友達に怒ったことがない」と語る朝日。説教のターゲットには、同じ事務所の後輩で5人組ボーイズポップスグループ「プラチナボーイズ」の小池成を呼び出し、先輩の立場から、バラエティ番組出演時の小池の存在感の弱さについてダメ出しを始めることに。
敢えて険悪なムードを作り出すべく、朝日は小池のバラエティでの仕事ぶりについて、「印象はあるけど、なんか流されちゃってる」と指摘。そこから、少しずつ“マジギレ”の雰囲気を出したかったところだが、後輩を説教し慣れていないことから、なかなか次の言葉を紡ぎ出すことができずにいた。
すると、事態が急変。神妙な面持ちのまま、チグハグなダメ出しに留まっていた朝日に対して、小池が「いつか自分が活躍し、それを最大の恩返しにする」と先輩からの助言を感謝する流れに。このピュアな小池からの返しを受けた朝日も目に涙を浮かべ、説教どころか、2人の絆が深まるばかりとなった。
ドッキリ企画の趣旨からは完全に逸脱してしまい、慌てた朝日が無理やり「もう帰って」「お願い。一旦終わろう」などと力技で退席を命じるも、挑戦は無効扱いとなった。
2人の席に現れたスタッフから説教ドッキリを「下手すぎる」と指摘された朝日は、「本当にすいません」「なんかもっとポップに怒れると思ったんですよ。そしたら、意外と成くんの最近悩んでることにブッ刺さっちゃって」と猛省。やはり、他人への説教に不慣れなぶん、ドッキリで突然怒り出すという演技は困難だったようだ。
「視聴者の間では、この朝日の姿に感銘を受ける人が多く、『朝日奈央がいい人すぎて、好感度通りの素敵な人だなってことなのがわかってしまう』『もらい泣きした。説教は失敗だったけど、ハートフルだった』『人のよさが出まくってた』など絶賛が寄せられ、ツイッターでは“朝日奈央 いい人”のワードがトレンド入りする事態になっていました」(テレビ誌ライター)
番組放送後には、自身のツイッターから「一人で練習してから挑んだのですがこんなに言葉って出てこないのかと大反省しました。じょうくん色々とごめんなさい。これからもずっとよろしくね」と投稿した朝日。ドッキリは無効に終わったものの、彼女の人柄のよさが随所で滲み出た企画になったようだ。
(木村慎吾)