7月23日をもって、およそ30年以上にわたって所属した松竹芸能からの退所を発表したお笑いコンビ・TKOの木本武宏。交友のあった一部の芸人仲間からは心配する声が上がっているものの、過去には“とんでもないクレーマー”ぶりを平然と語るなど、パワハラ気質のあるタレントとして、評価の分かれる一面があった。
突然の事務所退所の背景に、巨額の投資トラブルがあったというが、プライベートで「すごくお世話になっている」というサンドウィッチマン・伊達みきおは、7月23日放送のラジオ番組「ザ・ラジオショーサタデー」(ニッポン放送)で、木本の人間性について言及。「あんないい人、いないからね。“すごい美味しいパンを見つけたよ”って、わざわざ送ってくるんだから。流行りの生食パンみたいな。初めて教えてくれたのは木本さんだからね」と、事務所こそ違えど、面倒見のよさがあったようだ。
しかし、松竹の後輩芸人と他事務所の芸人とでは、木本の接し方がやや異なっていたと証言するのは、松竹の女芸人・ヒコロヒーだ。
昨年3月放送の「マルコポロリ!」(関西テレビ)において、ヒコロヒーは木本が松竹の後輩芸人の前では「イキってる感じ」としつつ、吉本興業の芸人と一緒にいる時は「すごい仲良くしてヘラヘラしてる」と説明。吉本の芸人、他事務所の人気芸人の前では「ワザと肩を組んだり、ニコニコしたりして、吉本さんとの“パイプ感”出すんですよね」とのことで、そんな木本を「私はすごくみっともないなと思って」と一蹴していた。
また、木本を語る上で外せないのは、粘着質なパワハラ芸人、そして、モンスタークレーマーとしてのイメージである。“ペットボトル投げ付け”騒動により、相方・木下隆行にもパワハラ気質があるとされるが、松竹の後輩芸人・安田大サーカスの団長は「本当にややこしいのは、実は木本さんのほう!」と訴えている。彼の証言によると、木本は自宅近くに新しくオープンしたうどん屋の味に納得できず、わざわざ店が営業を終えた後に訪問し、自分の考えた“美味しいうどんのレシピ”を手渡したのだという。
これには共演者から「ただの厄介なクレーマーやん」と引き気味な反応が寄せられるも、木本は「だって、味のせいで店が潰れたらこっちも気分悪いやん?」と主張し、自らの行為を正当化していたとのこと。
また、2010年6月16日放送の「イチハチ」(TBS系)では、最近キレた出来事として、「頼んだソフトクリームが柔らかすぎた」とのエピソードを披露。不満に思った木本は強引に店のフリーザーをチェックし、自分好みの柔らかさに仕上がるよう、温度を設定。フリーザーが冷えるまで1時間待ち続け、わざわざソフトクリームをもう一度作り直させたというのだ。
「また、後輩芸人のプライベートにおけるスケジュールも全て把握しておきたいという木本は、昨年10月放送の『ネオバズ!!2分59秒』(テレビ朝日系)に出演した松竹のお笑いコンビ・なすなかにしの中西茂樹によると、『木本さんに“明日、親戚とご飯行くんですよ”って言ったら“らしいな!”って言われたんですよ』と、仕事以外の用事もなぜか知られていたのだとか。
中西は『これは怖いということで、後輩、今離れてます』と語り、自身も身を置く松竹芸能にはなるべく入所しないほうがいいとも説明していました」(芸能ライター)
お節介な性格と、粘着質な人間性から、“絡むと面倒くさい”というのが、木本を知る人たちの共通認識なのかもしれない。
(木村慎吾)