人前に立つと、手が震えたり思うように話せなかったりした経験は誰にでもあると思います。克服するためには場数を踏むことが大切とよくいわれますが、初めから人前でアガらない人もいます。そこにはどのような違いがあるのでしょうか。アガらない人が実践している、ちょっとしたテクニックをみていきましょう。
■手のひらを見せる
日本しぐさ協会元代表理事である伊勢田幸永さんの著書「たった0.5秒で緊張をとるコツ」(かんき出版刊)によれば、しぐさや行動を変えるだけで、嘘のように緊張がほぐれて円滑にコミュニケーションが取れるようになるのだとか。
その方法のひとつが「手のひらを見せる」こと。手のひらを上に向けたり、相手に見せたりするようにすると、気持ちが少し楽になるそうです。それは心理学的にいうと“自己開示”につながり、相手に心を開いてありのままの自分を伝えることなんだとか。緊張しているときって、たいてい「自分をよく見せたい」という気持ちが働いているものですが、自己開示をすると素直で前向きな気持ちになるからなんだそうです。
■肯定的な言葉で考える
コミュニケーションカウンセラーである新田祥子さんの著書「人前であがらずに話せる100の法則」(日本能率協会マネジメントセンター刊)によれば、肯定語を受け入れるだけで、ドキドキが治まることもあるのだとか。
「アガってはダメ」「恥をかきたくない」などの言葉で頑張ろうとしている人は要注意。そのように「~でないとダメ」「~でなければならない」という考え方が強い人ほどアガりやすく、これを克服するには、これらを肯定的な言葉に変えるとよいそうです。
「アガってはダメ」の後に、「ま、アガってもいいか」と肯定的な言葉に変え、いったん状況を受け入れてしまうのです。「恥をかきたくない」と思ったら、「恥をかいてもいいか」と思うのです。また、「大きな声で話すようにしよう」など具体的な行動の言葉をプラスすると、自分の行動がイメージされてコミュニケーションもうまくいくそうですよ。
人前に立つとどうしてもアガってしまうという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。