投資にまつわる発信は徐々にセンシティブなものになりつつあるようだ。タレントのJOYが8月16日、自身のツイッターアカウントを更新し、特定の銘柄について言及したツイートを削除している。
昨年11月のツイートでは、将来への不安から投資をしている人への金融課税について「信じられない」と嘆き、「もし現実となれば誰も日本市場にお金落とさなくなるんじゃないでしょうか」と警鐘を鳴らしていたJOY。今年6月30日にも、カリスマ投資家として知られるテスタ氏と食事をともにする写真をアップし、「学びがたくさんあった」と綴るなど、近年、投資への関心を高めていた。
そうした矢先、8月16日に「決算後に下げたブイキューブ、しっかり戻ってきてる。落ちた所で拾えた人はナイスですね」と発信したところ、その影響力の大きさも相まって、大きな反響を呼ぶことに。
同ツイート後、JOYは「JOYこれ裏アカと間違えて呟いてるでしょって言われたけど、アカウントは公式のこれしかないし過去にも株のことは呟いたことあります。笑 番組で投資について学んでから少しやってみてるんだ。まだまだ勉強不足なんでしっかり学んでいきます」と、自身の投資への興味を知らない一部ユーザーに説明した。
しかし、しばらくした後、「今日は深く考えずに株のこと呟いたら煽りって言われてしまったんで消しますね!」と「ブイキューブ」について言及した投稿を削除。「こういうのが煽りになってしまうと思わず勉強不足でした。わかってなくてすみません! 自分のせいで、裏垢持ってるとかあの煽りアカウントの正体はJOYだとか言われて謎の妄想が株界隈を駆け回る結果となりました!笑」と予期せぬ展開をもたらしていたと反省した。
「最近では、お笑いコンビ・TKOの木本武宏による巨額の金銭トラブルが物議を醸し、投資について慎重な発信が求められるようになった芸能界。本来、JOYの当該ツイートは“煽り”と言われるほど問題視されるような内容とは思えませんが、40万人というフォロワー数の多さもあり、『影響力の大きな著名人は大変ですね』『株を勧めるのはいいと思うけど、固有銘柄は言わないほうがいいですよね』などの声が散見。一方で『JOYのツイッターで売り買いをしてるような奴はJOYがいてもいなくてもいずれ失敗するよ』『あれのどこが煽りなのかわからない。難癖つけすぎ』『一緒に勉強したいからどんどん呟いてほしい』と、JOYの発信を擁護する人も多かったです。
著名人による特定の銘柄にまつわる発信は、投資家から余計な反感を買うリスクもはらんでおり、そういった観点からも、タレントとしてはより慎重に情報を伝える必要があることは事実かもしれません」(テレビ誌ライター)
今年6月の「女子SPA!」のインタビューでは、投資を始めたキッカケについて聞かれ、「子どもができて、守る家族が増えて、余剰金がほしくなったからかな」と答えていたJOY。最近では妻でタレント・わたなべ麻衣も興味を示しており、一緒に勉強しているという。
コロナ禍による不況もあり、世間からの関心が高まっている投資の世界。当然ながら損失を出してしまうリスクがあることも十分に認識した上で、各々が自己責任のもとでおこなう覚悟が求められる。
(木村慎吾)