将来に向けて貯蓄を続けている人のほとんどは、短期的ではなく長期的な計画を立てていると思います。継続していれば嫌になったりうまくいかなくなったりすることもありますが、挫折することなく乗り越えるためには、次のような視点を持っておくことが重要です。
■「貯蓄が進むと気が緩みやすい」と心得ておく
順調に貯蓄が進めば進むほど、目標に向かっていることを実感できて安心しますよね。でも、そんなときに限って「ある程度貯蓄があるから、少しくらい使っても大丈夫」と、つい気が緩んで予定外の大きな買い物をしてしまいがちです。
1度のご褒美であれば問題ないですが、味を占めて“余裕が出たら自由に使う”ことが習慣になり、無意識に散財するようになってしまうと、貯蓄のスピードは一気に停滞していきます。「生活を変えたわけではないのに貯蓄できなくなっている」ことにストレスを感じ、諦めやすくなってしまうのです。
ここで重要なのは、本来は貯蓄に回すはずだった支出に気付くこと。貯蓄が思うように進まなくなったと感じたら家計を見直すチャンスと捉えて、不要な支出がないか、改善できる部分がないかをチェックしてください。すぐに気付いてスムーズに切り替えるためにも、「気の緩みは誰にでも訪れるもの」と心得ておきましょう。
■節約が難しい時期には無理をしない
「この生活をしていれば目標額の貯蓄ができる」と確信できる方法があったとしても、予定通りにいかなくなることはたくさんあります。物価が上がれば生活水準を変えなくても支出が増えますし、怪我や体調不良などで思わぬ出費をするかもしれません。ときには、貯蓄を取り崩す必要が出てくることもあるでしょう。
そんなときに「ちゃんとコントロールできないせいだ」「自分には無理だ」と思って諦めてしまうと、挽回することが難しくなってしまいます。これ以上の節約が難しい時期は無理をし過ぎず、状況が変わるのを待つことも貯蓄につながる重要な一手です。
無意識の使い過ぎや無理のし過ぎを防ぐことができれば、冷静に判断していくことができます。短期的な問題に左右されないよう、貯蓄のための持久力を鍛えていきましょう。
(Nao Kiyota)