日本選手のメダルラッシュが続き、視聴率好調のリオデジャネイロ五輪中継。その余波で視聴率を落とす裏番組が相次ぐなか、桐谷美玲主演のフジテレビ月9ドラマ「好きな人がいること」も8月8日放送の第5話が8.4%に下落。今季ワーストを記録してしまった。そんな同ドラマについてテレビ誌ライターはこう指摘する。
「この第5話に関してはリオ五輪の影響は軽微だったはずです。同時間帯には卓球のシングルス3回戦が放送されていましたが、期待の石川佳純は初戦敗退なので出番がなく、福原愛の試合は夜10時からの放送。つまり月9から視聴者を奪うような試合は放送されていなかったのです。すなわち今回の視聴率低下は、物語がツマらなかったことによる自爆と見ていいでしょうね」
では肝心のストーリーを見てみると、この第5話ではご都合路線に走り過ぎていて、しかも制作陣の意図が見え見えのお寒い内容だったようだ。女性誌のライターが首を振りながら語る。
「初恋相手の千秋(三浦翔平)が元カノとヨリを戻し、ぽっかりと心に穴が開いたヒロインに、千秋の弟である夏向(山崎賢人)が言い寄るというものです。しかし第1話からずっとヒロインを敵視していた夏向が、実はヒロインのことが好きだったという設定はあまりにも安直ですね。『どうせ女性視聴者はイケメンのツンデレが好物なんだろう』という制作陣の考えが透けて見えてしまい、嫌悪感さえ覚えてしまいます」
三浦と山崎に加えて野村周平のイケメン3人衆に三兄弟を演じさせるキャスティングには、女性視聴者狙いの意図がありありだ。しかし、演出面までイケメンに頼り切っているようでは、月9ドラマも随分と志が低くなったのではないだろうか。
(白根麻子)