「バラエティ初登場、司会だって言うことでね。徹くんが来て、コンビを組んだんですけど。まあ~、おおよそ俳優さんだから、台本がない素のしゃべりがヘタクソで、『やりづらいな~!』なんて言いながら」
11月28日に敗血症で亡くなった俳優・渡辺徹さん(享年61)との過去の思い出を、涙を滲ませながら振り返ったのは、お笑いタレント山田邦子だ。12月2日に更新した自身のYouTubeチャンネル〈山田邦子 クニコチャンネル〉でのことだ。
80年、渡辺さんは文学座附属演劇研究所に入所。翌81年には、人気テレビドラマ「太陽にほえろ!」(日本テレビ系)に通称・ラガーと呼ばれる刑事役でレギュラー出演(85年まで)。妻・榊原郁恵と急接近するきっかけとなった日本テレビ系の連続ドラマ「風の中のあいつ」(84年)でも主役を務め、NHK大河ドラマにも数多く出演するなど役者として活躍した。
そんな渡辺さんは、86年からバラエティ番組にも進出。司会としての初挑戦が、フジテレビ系で放送された「いきなり!フライデーナイト」(86~87年)だったと山田が回顧したのが冒頭のコメントだ。「フライデー~」の経験が活かされ、女性お笑いタレントで唯一天下を獲ったと称された山田の代表的なバラエティ番組であり、最高視聴率20.4%を記録した人気番組「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」(フジテレビ系・89~92年)にも渡辺さんはメインで出演。渡辺さんと山田の名調子はテレビ朝日系の「ビデオあんたが主役」(90~92年)、「邦子と徹のあんたが主役」(92~96年)でも披露された。
イベントなどでも多数共演の機会があり、山田にとって渡辺さんは、長い芸能界における盟友だったようだ。
(所ひで/YouTubeライター)