彼と意見が違ったら……ストレスやケンカの原因になったり、最悪は別れてしまったりすることにもなりかねません。そうならないためにも、彼をカンタンに説得できる心理テクニックを紹介していきましょう。
■一緒にご飯を食べている人の言うことは聞きたくなる!?
アメリカの心理学者グレゴリー・ラズランによれば、人はご飯を一緒に食べていると相手に好感を持つところがあるそうです。また、人は食事をしていること自体に意識がいくので、話しのほうはそれほど真剣に聞かなくなり、説得されやすくなるのだそう。
また、美味しいものを食べること自体が人間にとってとてもハッピーなことなので、それを共にした相手への好感度は連動して増していきます。これを心理学では【連合の原理】といい、相手の意見を聞きたくなるのです。何でもないときよりも、ご飯を食べながらのほうが説得はしやすくなるのです。
■好きな香りがすると説得されやすくなる
アメリカのロバート・バロン博士は、香りと説得効果についての実験を行いました。その結果、無臭の洋服店の前でアンケートに答えてくれた人の承諾率は20%でしたが、いい香りのする喫茶店の前だと承諾率は56%と約3倍多かったそうです。同じくバロン氏は、香水のあるなしで金銭的な交渉の実験もしており、香水ありのほうが交渉成立した割合が16%も高かったそうです。こんなデータをふまえると、彼が好きなニオイの場所のほうが説得に応じてもらえそうです。パンが好きなら焼きたてパンの香り、ケンタッキーが好きならその香りの中で交渉するのもいいかもしれませんね。
■フットインザドアとドアインザフェイス
効果的な説得手法をふたつお伝えしますね。まずは「フットインザドア」という手法。これは、最初は小さな希望を、徐々に大きな希望を受容してもらう方法です。次に「ドアインザフェイス」ですが、これは最初にとても大きなお願いをしてNGを出されたら小さな願いに変えていき、「それならOKだよ」と受容してもらうという方法です。どちらも効果はあるのですが、より幅広い層に可能性があるのは前者。とくに、ちょっと年上の威張りがちな彼の場合は、少しずつお願いレベルを上げていくほうが無難です。
簡単にできそうなものをまとめてみました。「何とか彼を説得したい!」というときに、ぜひ使ってみてくださいね。
安藤房子(あんどうふさこ) 作家・恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書は韓国・中国でも翻訳出版。心理テスト作成やメディアでMCとしても活躍中。