昨冬は滝沢秀明氏の電撃退任や、King & Princeから今年5月をもって岸優太、平野紫耀、神宮寺勇太が脱退する衝撃ニュースが相次いだジャニーズ事務所。今年は、Kis-My-Ft2から初の既婚者が誕生する吉報で幕が開けた。メンバーの横尾渉が、およそ6年間も愛を育んだ一般女性との結婚を発表したのだ。
キスマイといえば、キンプリの断裂が明るみになって以降、次期退所グループ候補に名前が挙がっていた。そんな矢先のゴールインだけに、多少なりとも火消しになったと言えるだろう。
最近のキスマイは、メンバーの個性がより明確化しているが、ソロの需要が高まっているのが宮田俊哉。11年のデビュー時は“後列組”として辛酸をなめたが、中居正広プロデュースによって千賀健永、二階堂高嗣、横尾と舞祭組(ぶさいく)が始動すると、それまで隠していたアニメオタクというキャラが大爆発。昨年10月には、岡田結実とダブルMCを務めるグルメトークバラエティ「ひるパ!」(テレビ東京系)をスタートさせるまでになった。
引く手あまたとなった背景には、中居の存在がある。キスマイは、SMAPがジャニーズ在籍時の最後の後輩。歌番組の現場で一緒になることも多かった。その際、中居からメンバー全員が呼び出され、ある“詰問”をされている。芸能ライターが振り返る。
「『お前ら、この中で何が一番?』と、誇れる特技を聞いたんです。グループの中ではなく、ジャニーズタレントという大きな枠組の中で、『何かの一番になれ。なんでもいいから、何かのオタクになるのが大事だ』とアドバイスしたのです」
例として中居本人は、野球を挙げた。物心ついた頃から大の野球好きで、少年時代は草野球チームで毎日汗を流した。しかし、ケガを理由に読売ジャイアンツの選手になりたい夢を断念。ジャニーズ入りした。
この長所を芸能界で生かそうと、プロ野球への知識を深めた。フリートーク、スポーツ番組でも通じるほどの情報量を頭に叩き込むために、全球団の選手はもちろん、2軍、3軍の選手や特徴まで覚えた。
「しかも、グループ、ソロの仕事が多い時期でも、球場に足を運んでいます。趣味と実益を兼ねた将来を見据えて、みずから一隅を照らしていたんです」(前出・芸能ライター)
中居は、3月に開幕する「2023ワールド・ベースボール・クラシック」の侍ジャパン公認サポートキャプテンに就任している。09年には「テレビ朝日 WBC 日本代表サポートキャプテン」、13年には「侍ジャパン公認サポーター」、15年と17年には「侍ジャパン公認サポートキャプテン」を務めており、努力で結果を生んでいる。
宮田も、アニメ界からさらに多くの“公認”をもらえる日も遠くないのかもしれない。
(北村ともこ)