お笑いコンビ・EXITの兼近大樹が2月16日、「ABEMA Prime(アベプラ)」(ABEMA)に生出演。沖縄県の無人島を中国系企業が購入したことについて感謝を示し、ネットから批判が起きる事態となった。
番組では沖縄本島北部にある屋那覇島の約半分に当たる、約38万平方メートルの土地を中国でビジネスを展開するコンサルティング会社が購入していたことを紹介。同社の公式サイトによると、今後、同島でリゾート開発を進めていく方針だという。
このニュースについて兼近は「日本人って自国に魅力を感じてないのかなって思っちゃって。じゃあ、日本人が買えばいいのに、買わないし。海外に土地を買ってるじゃないですか」と前置きしつつ、「だから、日本人はそもそも日本に期待していないのかなって。海外の人は逆に魅力を感じてくれてるなら『ありがとうございます』とは思っちゃいますよね」と語った。
ネット上ではこの発言に対して、《日本に魅力を感じているわけではなく、侵略の意図が見え隠れするのだから、的外れ》《国際政治や経済に関心がある人なら理解不能の発言ですよね》《こういうところが叩かれる所以だと思う》など批判が殺到している。
「日本の法律上は外国人も国内の土地が購入できるようになっていることから、外国資本による土地購入はたびたび問題視されています。というのも、ここ10数年で全国各地の水源地、基地周辺、国境が間近な離島の土地などの外国資本による買い占めが顕在化しており、その多くは投資目的ですが、3~4割ほどは使途不明なものもあるからです。もちろん不動産と領土は別の概念ですから中国資本が土地を買ったからといって中国領土になるわけではないのですが、『中国が基地を作るのではないか』と懸念する声も上がっています。中国に警戒心を抱く層にとっては兼近の発言は信じがたいものなのでしょう」(週刊誌記者)
一方で、同番組に共演していたキャスターの辛坊治郎氏は「一部の民族主義的保守派は『日本の大切な土地が、外国人に、それも中国人に買われるのはとんでもない。安全保障上の大問題だ!』って言うだろうと思うんです。私、全然そう思わない。むしろ本質は(兼近も発言した)『なんで日本人が買わないの?』ってことで」と兼近の意見に賛同。ただし、無人島になると中国側が軍事力などで領有権を主張するリスクがないとも言えないとしつつ「そこが日本の統治権の範囲にあるかぎり、所有権が誰であっても、それは本質的な問題じゃないんですよ」とあくまで日本の領土であることは変わらないと語っている。
兼近にとっては心強い援護射撃となったようだ。
(柏原廉)