NHKがもうける特有のルールには、女優・北川景子もすぐに順応することができなかったようだ。
2月23日、北川は生放送の料理番組「平野レミの早わざレシピ!」にゲスト出演し、料理愛好家・平野レミとともにエプロン姿でキッチンに立った。途中、タマネギをカットしていた北川が「クロの包丁使ってますよ」と、平野が監修する次世代三徳包丁「クロの包丁」の商品名を口にし、平野も「“クロの包丁”って言ってくれた!」と大喜び。ほかにも北川は「レミパンも。おたまから何から全部使ってます。菜箸とか」と平野がプロデュースするフライパンについても愛用しているという。
これに、司会のNHK・原大策アナからは「特定の商品名はお控えいただけるとありがたいです。NHKなんで」との注意があった。しかし、北川はタレントの中山秀征に「レミさんからお祝いを頂いたんですって?」と聞かれ、再び「はい、レミパンワイドを!」とさらに具体的な商品名を口に。原アナが「北川さん、商品名は…」と困惑しながら指摘したところ、「あ、ホントにダメなんですか?」と驚いていた。
あまりの“平野グッズ推し”があったことから、平野本人も「私、何も言ってないからね! NHKはそういう話をしちゃダメっていうけど、景子ちゃんが全部言っちゃったからね」と意図した宣伝ではないと釈明。なお、その後は北川も「レミパン」ではなく「レミさんのブランドのフライパン」と表現していた。
「公平中立を常に意識しているNHKでは、『企業名や営業上の商品名・サービス名・ロゴマークなどを放送できるのは、番組編集上必要で、広告目的ではない場合』のみで、『“企業に利用されている”という疑いを持たれるような表現や演出は避ける』というのが徹底したガイドラインです。18年10月放送の『ニュースウォッチ9』では、豊洲市場のオープンを受け、寿司チェーン店『すしざんまい』の木村清社長がゲスト出演。インタビューに入る前、お馴染みのキャッチフレーズである『おすしといえば、すしざんまい!』と言おうとするも、『すしざんまい!』の箇所が見事にカットされ、無言で両手を広げる木村社長の姿のみが放送されました」(テレビ誌ライター)
今回、北川の“絶対に口にしてはいけない禁句ワード”は生放送中とあってカットすることはできなかった。しかし、多くの主婦層が見守る中での「レミパンワイド」「クロの包丁」発言は、少なくとも平野にとっては“おいしい”出来事だったと言えるだろう。
(木村慎吾)