果たして彼は画面に登場するのか。その疑念がますます高まったようだ。
4月3日にBSプレミアムで再放送がスタートした2013年前期のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」が話題となっている。公式サイトではヒロイン・天野アキの演者名が能年玲奈ではなく「のん」とクレジットされており、改名が反映される形となった。
ツイッターではさっそく「#あまちゃん」がトレンド入り。BSプレミアムでは7時15分から「あまちゃん」が、7時30分からは現行の朝ドラ「らんまん」が放送されており、連続視聴を楽しむファンも少なくないようだ。
「その『あまちゃん』では、第73回からの東京編に出演するピエール瀧の扱いを巡って心配の声が飛び交っています。寿司屋の大将を演じる瀧は2019年3月に薬物関連の罪で逮捕され、同年6月に懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決を受けました。その影響で出演中だったNHK大河ドラマ『いだてん』では瀧の役が別の俳優に交代。『あまちゃん』の総集編も後編が休止となっていたのです」(テレビ誌ライター)
判決からすでに3年10カ月が経ち、瀧の執行猶予期間は満了。刑法の定めにより「刑の言い渡し」は効力を失っている。もっとも出演ドラマの登場シーンがカットされるといったテレビ局側の対応は法律とは関係のない話だ。
それゆえ今回の「あまちゃん」再放送においても、瀧の登場シーンがカットされるのではといった疑念は拭えないところ。しかも第1回が再放送された時点で、その疑念がますます高まったというのである。
「ツイッターでは、第1回に登場する観光協会のビル(久慈駅前デパート)にCG処理が加えられているとの指摘が。オリジナルではビルの右側に『SONY』(※最後のYは欠落)の袖看板があったのですが、再放送ではそれが消されていたのです。看板を消去した部分の処理は実に自然で、オリジナルとじっくり見比べないと分からないほど。これなら瀧の登場シーンでもCG処理により、瀧の存在そのものを消せるのではとの指摘が飛び交っています」(前出・テレビ誌ライター)
オリジナルでは瀧の演じる寿司屋の大将が、女優の鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)と会話するシーンもあり、瀧を消すだけでは物語が不自然になるのは明らか。もっとも会話シーンは編集でカットすることが可能だ。
作品に変更を加える際には同一性の保持が気になるところだが、著作権者であるNHK自身による改変なら問題はないはず。果たして瀧の登場シーンはカットされてしまうのか。6月後半に始まる予定の東京編が気になって仕方のない視聴者も少なくないことだろう。