【らんまん】史実の改変よりも気になる「酒蔵ではありえない」描写とは!

 そんな酒蔵があるわけない! 視聴者も首をかしげざるを得なかったようだ。

 4月18日放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」第12回では、主人公・槙野万太郎(神木隆之介)の実家である造り酒屋の峰屋にて、内国勧業博覧会に出品する酒「峰乃月」の味見をすることに。その場面で現実にはありえない描写があり、視聴者を呆れさせていたという。

 本作は植物学者の牧野富太郎博士をモデルとしており、内国勧業博覧会も作中と同じ明治14年(1881年)に東京・上野公園で開催されていた。牧野博士自身も博覧会を見学するために上京したことは史実であり、東京では様々な植物学者を訪れていたという、

 一方で作中には史実に反する場面もあった。ろくに家業も手伝わずにふらふらしている万太郎のもとに、佐川小学校の校長が訪ねてくることに。当時は明治新政府の方針で全国に2万校を超える小学校が設立されており、教師不足への対策は喫緊の課題だった。そこで学問所の名教館で成績優秀だった万太郎に白羽の矢が立ったのである。

 牧野博士も実際に地元の佐川小学校で2年間、臨時教員を務めていた。だが作中では万太郎が教員就任を断っており、史実とは異なるストーリーとなっていたのである。

「本作は牧野博士をモデルにしていることは認めつつも、物語そのものはオリジナルだとしています。それゆえ万太郎が教員にならなかったからといって、他の朝ドラのように『考証不足だ!』と批判されるいわれはありません。しかし一方では、明らかに考証がおかしいと指摘せざるを得ない点もあったのです」(週刊誌記者)

 それは「峰乃月」を、万太郎の祖母・タキ(松坂慶子)が味見した場面だ。タキは「うちの酒じゃ」とご満悦。すると万太郎の姉・綾(佐久間由衣)が別の酒を持ち出し「この味も確かめてくださいませんか?」と申し出たのである。

 当時の酒蔵は女人禁制だったが、酒造りに興味のある綾は、蔵人の幸吉(笠松将)にいろいろと教わっていた。味の濃い麹で酒を醸せばもっと濃い辛口になると知った綾は、峰乃月とは違う辛口の酒を試すよう、幸吉に頼んでいたのである。

「味見の場でタキは『その酒はおまんが言い出して作らせたということか?』と綾を問い詰めることに。すなわちタキのあずかり知らぬところで辛口の酒が仕込まれたことを意味します。どうやら親方も幸吉が辛口の酒を仕込んでいたとは知らなかった様子。しかしいくら蔵人が専門職とはいえ、親方や事実上の当主であるタキにも知られることなく麹の違う桶を仕込むことなど、できるはずもありません」(前出・週刊誌記者)

 蔵元の親方は製品の質が一定になるよう、すべての桶を入念にチェックするもの。ひとつだけ味や匂いが違っていたらすぐに気づくはずだ。

 親方自身が幸吉の試作を容認していれば、ひと桶だけ辛口を仕込むことは可能だろう。しかし親方の立場であれば、タキに内緒で試作することなどあり得ないのは明らか。ひと桶を無駄にするに等しく、親方の一存で蔵元の生産量を勝手に変えることなどできるはずもない。

 綾の酒造りに懸ける思いを強調したいからといって、現実離れした描写には納得がいかないもの。これではただでさえ自分勝手すぎる主人公についていけない視聴者が、ますます離脱してしまうのではないだろうか。

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