「少年革命家」を自称する不登校YouTuber・ゆたぼんが、4月12日、自身のYouTubeチャンネル「少年革命家ゆたぼんチャンネル」を更新。〈那須川天心「先生の言うことがすべてじゃない」〉とのタイトルで投稿した動画の内容に、「失礼ではないか?」という声があがっているという。
問題の動画、まずは開始早々、ゆたぼんはこんな言葉を朗読した。
「ボクは絶対ネガティブなことを言わない。生きづらい世の中だとされているけど、『そんなことはない』と導いていかないといけない。小、中、高と学校で教えられたこと、先生の言うことがすべてじゃない。ボクを見て自分の活躍できる場所、自分の好きなことを探すきっかけにしてほしい」
これは、去る4月8日、ボクシングでのプロデビューとなるスーパーバンタム級6回戦を3‐0の判定で勝利した那須川天心が試合後に語った言葉(一部抜粋)である。
那須川の言葉を約2分かけて読み上げたゆたぼんは、小学3年生の時から「同級生らがロボットに見えた」と学校教育に疑問を抱き、不登校になった経緯がある。それだけに、那須川の言葉に重ねて当時の心境を切実に吐露するなど深い話へと続いていくのかと思いきや、意外な展開に。
「天心選手の試合、ホンマによかった。テクニックも技術のスピードもケタ違いで、ホンマに興奮したし、カッコよかったですし」と、わずか10秒で切り上げた。そして、「メインは寺地拳四朗さんの試合やねんけど…」と、8日の試合でメインイベントを務め、WBA&WBCライトフライ級王者を9回TKOで防衛した寺地拳四朗の話にさっさと移ってしまったのだ。
「ゆたぼんは、21年12月16日、亀田興毅主催のボクシング興行で、ボクシングデビュー(ヘッドギア着用ルール)。昨年2月11日には自身のYouTubeで寺地とコラボした仲とあって、そちらをメインに話したかったのかもしれません。しかし、それなら寺地に寄せたタイトルにすべきだったでしょう。これでは、より視聴者を集めそうな那須川の弁を都合よくタイトルに使ったと思われても仕方ありません。那須川にも、まして世界王者の寺地にも失礼な話ですよ」(ネットライター)
寺地、那須川の試合はそれぞれ非常に熱気あふれるものだったぶん、ゆたぼんの動画に、よけいに空疎さを覚えてしまった視聴者が多かったようだ。
(所ひで/YouTubeライター)