ついにアキが見つかった! 再放送中のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」では4月25日放送の第20回にて、ヒロインの天野アキ(能年玲奈)が新人海女として突如ブレイクする様子が描かれた。その場面に“アイドルあるある”が示されていたという。
きっかけは北三陸市観光協会のホームページに、アキの動画が掲載されたこと。すでにアキの同級生でミス北鉄になった足立ユイ(橋本愛)の動画がバズりまくり、アイドルオタクを中心に多数の観光客が詰めかけていたが、今度はアキが第二のアイドルとしてブレイクした形だ。
「アイドルの世界ではメンバーが一人ブレイクすると、周りのメンバーにも注目が集まるもの。今回はユイのブレイクがアキにも波及した形です。これがもし、先にアキの動画を公開していたら、こうはならなかったことでしょう」(アイドル誌ライター)
とはいえアキも十分に美少女のはず。それでもアキ単独では人気が爆発しなかったというのはなぜだろうか。
当時19歳だった能年玲奈の可愛らしさは神がかり級であり、令和の視聴者もすっかり魅了されている。ところが作中でのアキはなぜか芋っぽい普通の女子高生という設定で、周囲の登場人物もアキを美少女扱いしていないのだ。おそらくは超絶美少女であるユイとの対比になっているのだろう。
「それを象徴していたのが、4月14日に再放送された第11回でのこと。アイドルオタクのヒビキ一郎(村杉蝉之介)が駅のホームで浴衣姿のユイを撮影しているとき、話しかけてきたアキを『どけよブス! 邪魔なんだ』と邪険に扱っていましたからね。その言葉に視聴者は《アキがブスなの!?》と驚いていたものです」(前出・アイドル誌ライター)
そんな暴言を吐いていたヒビキが今回、いわゆる「アイドルあるある」を体現していたという。
公開されたアキの動画をきっかけに、その週末には大量のアイドルオタクが袖が浜駅に集合。新人海女ことアキがいるであろう袖が浜海岸に向けて猛ダッシュしていた。
先頭集団にはヒビキの姿も。彼はアキを見つけると、「あっ、海女のアキちゃんだぁ」と満開の笑顔を見せていた。その表情は第11回でアキのことを邪険にしていた姿から、まさに手のひら返しの態度だったのである。
「その手のひら返しこそ、典型的な“アイドルあるある”なのです。人気のなかったメンバーに突如としてスポットライトが当たることは珍しくありません。その際には《実は可愛かった》と評されがち。ユイの兄・ヒロシ(小池徹平)がアキにぞっこんになっているのは、実はアキも可愛いことを視聴者に示す狙いがありそうです」(前出・アイドル誌ライター)
アイドルグループのファンには、たとえ推しメンがいようとも、いったんは全メンバーを一周しておくケースが珍しくない。別のメンバーがブレイクした際に〈俺は最初から推してた〉と言い張るためだ。
以前はアキをブス呼ばわりしていたヒビキだが、アキが新人海女としてブレイクした今、「俺は以前から彼女を知っていた」と胸を張っているに違いないだろう。