ヒロイン・寿恵子(浜辺美波)の心身の疲弊が心配だ…。
6月28日に放送された、NHK朝ドラ「らんまん」第63話でのことである。寿恵子との祝言を前に、主人公の槙野万太郎(神木隆之介)は、故郷の野山を歩き回り、植物の採集に余念がない。
同行する寿恵子は「はぁ、はぁ」と息を切らせながらついていくのがやっと。それでも笑顔で、植物採集のイロハを万太郎や竹雄(志尊淳)から学ぼうと一生懸命だ。
寿恵子は「私に務まるんでしょうか?」と、心配顔で竹雄に問うと、竹雄は「務まらなくて当たり前ながじゃ」と笑顔を見せ、「万太郎は草花の申し子じゃき」と言葉を続ける。
「そういう万太郎に、わしみたいな凡庸がついていくがは大変じゃき」と、努力するしかないと語り、「あなたならできる」と寿恵子を励ましたのだ。
家に戻り、夜になると今度は採取した植物を標本にするためひとつひとつ丁寧に新聞紙の間に挟んでいく。疲れ切った寿恵子は、ついウトウトしてしまう。
「採ってきた日に、ここまではやらんと」と竹雄に励まされながら、寿恵子は作業を続けるのだ。
そして寿恵子が休んだ夜半過ぎ、竹雄は「万太郎、お話しがあります」と改まった態度で告げるのだった…。
こうした様子に、視聴者からは「寿恵子の身体と心の健康が心配だ」「竹雄は東京には戻らないつもりなんだろうな」「竹雄がいなくなったら、寿恵子の負担がますます増えてしまう」といった声が上がった。
「一日中植物のことで頭がいっぱいの万太郎に寿恵子がついていくのは大変。植物採集や研究のアシスタントもしながら、妻として身の回りの世話もしなければなりませんし、研究にかかる費用をどう工面するのかも考えなければなりません。万太郎の実家の峰屋の経営は、楽ではない様子ですからね。万太郎は植物図鑑を少しずつ刊行して稼ぐと話していましたが、どうなることやら」(テレビ誌ライター)
「らんまん」終了後に放送された情報番組「あさイチ」では、博多華丸・大吉が“朝ドラ受け”。華丸が「とんでもないよ、弟子でもアルバイトでもないんですよ」と目を剥き、寿恵子が酷使されている様子に憤り、「感謝の気持ちのひとつもない」「寿恵子をもっと見てあげないと」と、不満な気持ちをまくしたてた。
夜中まで仕事を続ける万太郎に、大吉は「今で言うショートスリーパーなのかな?だから周りは合わせるのが大変」とフォローしたが…。
どうやら高知に残り、綾(佐久間由衣)を支える決心をした竹雄。いよいよ夫婦になる日が近づく万太郎と寿恵子は、竹雄のフォローなしでも、うまくやっていけるのだろうか?
(石見剣)