お笑いコンビ・中川家の礼二が8年間にわたって審査員を務める「M-1グランプリ」の演出について「すっごい仰々しい」とやや不満に感じているという。
礼二は8月13日に放送された「桃色つるべ」(関西テレビ)の中で、M-1への正直な想いを吐露。自身も2001年に初代王者となり、15年から昨年までは同大会への“恩返し”のつもりで大役を担ってきたが、「いや、もう正直、キツいです。正直もうええかな」「7~8年やらしてもらって、そろそろ審査員、ゴロッと変わってもええんかなと思いますね」と審査員メンバーの一新を提案した。
“キツい”と感じるようになった一因としては、開始当初のシンプルな演出から大きく様変わりしたこともあるようで、「審査員も普通に登場させてほしいんですよね。すっごい仰々しいんですよ」と大袈裟すぎるスタジオへの登場シーンにチクリ。また、本戦の開始が19時10分にもかかわらず、放送は18時半から始まることにも「40分間ずーっと煽ってる」と疑問視し、「審査員の登場も1人ずつ出て行ったりとか。でも、気持ちわかるじゃないですか、演者の。なるべく早くネタを」と、“煽られる側”の芸人に同情していた。
「最近のM-1は最高瞬間視聴率が関東地区で23%、関西地区に至っては36%を超えるなど、もはや『NHK紅白歌合戦』に匹敵するモンスター番組に成長しています。そのため、オープニングから煽りに煽って視聴者を釘付けにさせたい制作サイドの意図もわかりますが、挑戦者と審査員という2つの立場の気持ちがわかる礼二からすると、様々な意味で“正直しんどい”のでしょう。ネットにも、礼二の不満に同調するお笑いファンは多く、とりわけ、煽りの場面について『本当に最初の30分以上の煽りは無駄すぎる』『どの番組も人気が出てくると余計な装飾に力を入れて、メインが薄まる』『観てる方も同じ気持ちです。漫才を観てるのに漫才以外で煽りすぎ』などと指摘する声が続出。また、審査員を1人ずつ大袈裟に紹介するなら、各コンビのネタ時間を増やしたり、毎度のようにコメントを急かされるラスト数秒のヒーローインタビューを多く確保してあげてほしいとする声もありました」(テレビ誌ライター)
審査員の世代交代はなかなか進まないのが実態とはいえ、番組の構成や演出については制作サイドも必要に応じて改善していくべきなのかもしれない。
(木村慎吾)