たかが噛むこと。されど噛むこと――。食事中に30回以上、じっくり味わいながら租借して口に含んだ食べ物を細かくすることは、美容にも健康にもいいこと尽くしです。噛む“だけ”のことですが、次のようなメリットを運んでくれますよ。
■満腹を感じやすくなる
満腹中枢が刺激されるのは食事を始めてから15~20分後以降であることが多いので、早食いをすると満腹を感じる前に必要以上の量を食べてしまうことがあります。でも、ゆっくり噛んで20分以上の時間をかけて食べると、食事の途中で満腹中枢を感じられるようになり、無意識の食べ過ぎを防ぎやすくなります。
■お通じがよくなる
よく噛むことで唾液がしっかり出され、消化酵素の分泌が活発になって消化力が高まります。また、食べ物を細かくかみ砕くことは胃腸の負担を和らげることにもつながり、胃腸の働きを高めるのにも役立ちます。活性化した胃腸がスムーズに消化・吸収を進めることで、腸内環境の悪化を防いで便秘を予防・改善しやすくなります。
■フェイスラインがスッキリする
口元の筋肉は表情作りに不可欠です。口元の筋力が衰えると、頬や口元が下がって老けて見えやすくなります。そうならないようにするためにも、しっかり噛んで口周りの筋肉を刺激し、豊かな表情を生み出せる引き締まったフェイスラインをキープしましょう。表情筋トレーニングをしたいけれど「面倒でなかなか続かない」という場合にも、毎日の食事中の意識改革だけでできる“よく噛む”トレーニングはオススメです。
では、よく噛むためにはどうしたらいいのでしょうか。手軽な方法としては、一口ごとに箸を置いて噛むことに集中する、お茶やスープなどの水分で流し込まないように意識するなどがあります。ゆっくりじっくり噛んで食べることで料理の味もしっかり感じられるようになり、食事を楽しく、幸せな時間にすることができますよ。
生活習慣や食事の内容を変えず、いつでも実践できる方法ですから、今日から試してみてはいかがでしょうか。
(Nao Kiyota)