9月13日、NHK朝ドラ「らんまん」第118話が放送され、人の世に異変を起こすと言われる、中国原産の竹の一種である「ハチク」が開花したことが語られるシーンが描かれた。
時は明治36(1903)年、主人公・槙野万太郎(神木隆之介)のもとに熊野に住む博物学者・南方熊楠から送られてきた標本の中に、ハチクが開花したものが含まれていたのだ。120年に一度しか開花しないというハチクについて、開花すると山中の竹林が一斉に枯れ、新たな竹林が発生すると語る万太郎。妻の寿恵子(浜辺美波)は、見慣れた景色が一変してしまうことに恐怖を覚えるのだった。はたして吉兆なのか凶兆なのか…。
翌年の2月、日露戦争が勃発。渋谷から代々木に駈けて陸軍の大練兵場が出来、渋谷の街は兵士たちで賑わう。
「ナレーションで紹介された玉川電気鉄道の開通とは、現在の東急玉川線のこと。東京鉄道とは恐らく東京市電(後の東京都電)のことでしょう。竹の開花の言い伝え通り、渋谷の光景は一変したのです」(テレビ誌ライター)
そんな中、渋谷の寿恵子の店「やまもも」にやってきた逓信省鉄道庁の官僚・相島(森岡龍)は、土佐出身の元代議士である早川という人物と会合することを伝える。
「早川とは、万太郎がかつて高知で出会った自由民権運動の壮士・早川逸馬(宮野真守)のことでしょう。視聴者は早川さんが再登場するのかと沸いています」(前出・テレビ誌ライター)
こうした中、万太郎のもとに京都で教師をしている元植物学教室の画工・野宮(亀田佳明)から手紙が。南方熊楠から共同研究を持ちかけられたのと同時に、国策で神社が減らされて神社の森が減っていることを知らされ、何とかできないかと万太郎に暗に依頼してきたのだ。
教授の徳永(田中哲司)からは、熊楠には深入りするなと釘を刺された万太郎は、どうするのか―。
「ここで本編は終了したのですが、ラストの視聴者からのイラストと実際の写真が紹介されるコーナーは『ハチク』でした。近年、日本各地で開花が報告されているよと、説明書きがありました。そう、今年2023年は万太郎が開花したハチクの標本を受け取った1903年からちょうど120年目。このため、視聴者からは日本の光景が一変する出来事があるのではとの声が起きています」(前出・テレビ誌ライター)
はたしてこれは吉兆なのか、それとも凶兆なのか…?
(石見剣)