趣里が戦後の大スター・笠置シズ子をモデルにした主人公・スズ子を演じる朝ドラ「ブギウギ」が好調だ。10月31日放送回では、出生の秘密を知ることとなったスズ子が大ショックを受ける展開で、視聴者からは、もらい泣きの声が殺到しているが、今週の放送分である「ほんまの家族や」の予告編では、再びスズ子が元気に踊る場面も見られ、どうやら、立ち直るとみられる趣里「スズ子」のさらに磨きをかけたダンスシーンにも期待が集まっている。
そのダンスシーン、さる10月25日の放送ではキレキレの舞台でラインダンス美脚を披露し、ネット上では「壮観!」「足の上がり具合がすごすぎる」と絶賛された。スポーツ紙芸能デスクが解説する。
「梅丸少女歌劇団(USK)総勢20数名による一糸乱れぬラインダンスはまさに圧巻でした。ストライキを起こした責任を取り、USKを退所した蒼井優扮する大和の熱血指導がまさに花咲く名場面となりましたね。顔よりも上まで足を上げるダンスはさすがにキツそうで、映画『フラガール』での激しい腰振りダンスをこなした蒼井優もさすがにゼーゼー息を切らしていたほど。ちなみに、趣里はかつては世界で活躍するバレリーナを目指したほどのクラッシックバレエの経験者だけに難なく足上げダンスをこなしていました」
このUSKのモデルこそラインダンス演出を代名詞とする松竹楽劇部(現・OSK日本歌劇団)。
「これまで舞台、ミュージカルでの笠置シズ子役は、真琴つばさなど宝塚出身の女優が演じることが多かった。ところが今回、大和の同期の役にはOSKの男役スター翼和希、ラインダンスの場面でもOSKが全面協力のもと行われています。これは、宝塚の受験に失敗して、松竹楽劇部に入団した笠置の生涯を描くうえで、宝塚女優にはオファーしないという“演出”だったようです」(前出・芸能デスク)
ちなみに「ブギウギ」でもスズ子は宝塚音楽学校をモデルにした花咲音楽学校に落ちてUSKに入団している。
「宝塚女優を使わないというこだわりを聞いて、2016年放送のNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』にちょい役で趣里が出演した際のことを思い出しました。登場シーンのBGMに趣里の母・伊藤蘭がメンバーだったキャンディーズの楽曲が使われていたことがあったんです」(前出・芸能デスク)
今回も細部までNHKがこだわり抜いた演出が発揮されたと言えそうだ。