女優の趣里が主演を務める朝ドラ「ブギウギ」(NHK)の第33話が11月15日に放送され、失恋したうえに仕事でも窮地に立たされたヒロイン・スズ子に、心配する声が寄せられた。
今回の朝ドラは、「東京ブギウギ」や「買物ブギー」など数々の名曲を歌った戦後の大スター・笠置シヅ子がヒロイン・福来スズ子(趣里)のモデル。歌や踊りと持ち前の明るさで、傷ついた日本を明るく照らすヒューマンストーリーとなっている。第33話では、スズ子がライバル会社「日宝」から引き抜きを受けていることが梅丸楽劇団にも伝わり、辛島部長(安井順平)がスズ子の下宿先に怒鳴り込んでくる。
日宝に引き抜かれないようにしばらく軟禁すると言われるも、秋山(伊原六花)の協力を得て、その場を脱出。日宝への移籍話を持ちかけた松永(新納慎也)にスズ子は会いにいく。そして梅丸にも日宝にも顔向けできないスズ子は、「一緒に逃げてください」と申し出るが、松永がアメリカに愛する人を残していることを知る。
失恋の末、大泣きしながらレコード会社にたどり着くと、佐原(夙川アトム)からも「君にはどっちに行くか選ぶ権利なんてないんだよ!」と叱責され、再び涙にくれる。そんなスズ子を気遣ってか、レコード会社を訪れた茨田りつ子(菊地凛子)は、「どうするか選ぶ権利は、この子にあるんじゃないかしら」「でも、何も考えちゃいないんでしょうけど。浮かれて自分が見えなくなってるんじゃない」と言って立ち去るのだった。
この展開に、ネット上では「核心ついてるな」「優しさが見え隠れしているのがいい」といったコメントが寄せられている。
「りつ子のモデルは、『別れのブルース』を始め、数多くの楽曲で、昭和の歌謡界を牽引してきた“ブルースの女王”淡谷のり子です。11月13日に放送された第31話では、2人はレコード会社で遭遇。りつ子に『下品に歌を歌う』『お芋みたいな顔』と、散々な言われようをされたスズ子が憤慨するひと幕もありました。そんなりつ子について『淡谷のり子感半端ないな』『淡谷センセだ。凄い、降霊してる』といった声が早くも上がっています」(芸能ライター)
映画「バベル」に出演以降、国内外の作品で高い評価を受けている菊地がどんな演技を見せてくれるのか。今後の展開から目が離せない。
(窪田史朗)