趣里がヒロインを務める朝ドラ「ブギウギ」(NHK)12月7日放送回で、スズ子(趣里)と茨田りつ子(菊地凛子)の合同コンサートが行われ、スズ子が羽鳥善一(草彅剛)にもらった新曲「大空の弟」をステージで披露。歌唱するスズ子が客席に目をやると、暗がりの中に、戦死した弟の六郎(黒崎煌代)の幻影がスポットライトを浴びたように浮かび上がって、姉に向かってうなずくシーンには涙腺崩壊コメントが殺到した。
「東京ブギウギ」や「買物ブギー」など数々の名曲を歌った戦後の大スターで“ブギの女王”と呼ばれた笠置シヅ子がヒロイン・福来スズ子のモデルである「ブギウギ」。歌や踊りと持ち前の明るさで、傷ついた日本を明るく照らすヒューマンストーリーから目が離せない。
第49話では、ブルースの女王・茨田りつ子とスウィングの女王・福来スズ子の共演が話題を呼び、客席は満席。スズ子の父・梅吉(柳葉敏郎)も観に来ている。
「スズ子の歌う新曲『大空の弟』もさることながら、その前に歌った、りつ子の『雨のブルース』も貫禄十分。菊地はりつ子のモデルとなった淡谷のり子を演じるために、淡谷の著作や資料を読み、『私は自分の歌を歌う』『軍歌は歌いたくない』という姿勢を貫いた偉大な歌手を演じるために、墓参りにも行き、『一生懸命やるのでどうか怒らないでください』と挨拶も済ませたそうです」(女性誌記者)
スズ子の生涯のライバルとなった茨田りつ子。そんな彼女が歌う「別れのブルース」「雨のブルース」(いずれも淡谷のり子が戦前にリリース)を収録したシングルCDが来年1月24日に発売される。発売に先駆けて、「別れのブルース」が12月6日に先行配信がスタートしている。
「菊地は2006年、映画『バベル』での演技が評価され、本場アメリカのアカデミー賞助演女優賞などにノミネートされたハリウッド女優。2015年に小松菜奈とW主演したドラマ『夢を与える』(WOWOW)では、ジャズ・ミュージシャンの菊地成孔がプロデュースする音楽プロジェクト“Rinbjo(リンビョウ)”として主題歌を担当。アルバム『戒厳令』も発表しています」(芸能ライター)
あれから8年。“ブルースの女王”として音楽シーンに戻ってきた菊地凛子の歌手としての活躍にも注目だ。
(窪田史朗)